デュヴェルノワ/ホルン作品
ホルンとピアノのための夜想曲「告別」/アレッサンドロ・デナビアン(2014) |
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CD(Passacaille 1039)
オペラのいたずら
1.ロッシーニ/前奏曲、主題と変奏
2.プッツィ/Ah che forse in toi momenti
〜メゾソプラノ、ホルンとピアノ)のための
3.アントニー・クラピッソン/ロッシーニの
歌劇「オテロ」の主題による幻想曲
4.ドニゼッティ/私を自由にさせて
〜「ロベルト・デヴリュー」より(ガレ編)
5.メルカダンテ/狩人たちの叫び声
「イタリアの夜会」より(ガレ編)
6.フレデリック・デュベルノワ/
ホルンとピアノのための夜想曲「告別」
7.アゴスティーノ・ベッローリ/
Pot-pourri sopra vari motivi dell'opera il Pirata
8.ドニゼッティ/不吉な愛
9.ジョヴァンニ・プッツィ/パイジェルロの歌劇
「水車小屋の娘」のアリアによる幻想曲
10.ドニゼッティ/人知れぬ涙〜愛の妙薬より
(ガレ編)
アレッサンドロ・デナビアン(ナチュラルホルン)(1〜10)
ルチア・チリッロ(メゾソプラノ)(2、4、5、8&10)
フランチェスカ・バッチェッタ(フォルテピアノ)
録音2014年8月26〜29日
アレッサンドロ・デナビアンはイタリアのホルン奏者です。モダン・ホルンはデイル・クレヴェンジャーとレックス・マーティンに師事、ナチュラルホルンはトーマス・ミュラーに師事しました。
ロッシーニの(1792〜1868)「前奏曲、主題と変奏」はナチュラルホルンでは演奏は大変困難な作品ですが、デナビアンは1836年製クルトワのナチュラルホルンを自在に吹いています。そのテクニックは驚きで細かいパッセージも音階も正確な音程で吹いています。変奏曲の見事な演奏は素晴らしいものでストップ音の音色が気持ちよく聞こえてきます。
ジョヴァンニ・プッツィ(1791〜1876)はイギリスで活躍したホルン奏者でした。「Ah che forse in toi momenti」はメゾソプラノ、ホルンとピアノのための作品。19世紀に多く書かれたホルンとピアノ伴奏による声楽曲のひとつです。
アントニー・クラピッソン(1779〜1857)のロッシーニの「オテロ」の主題による幻想曲はホルンとピアノのための作品です。「オテロの主題」になっていますが、冒頭に「イタリアのトルコ人」の主題が使われています。この主題はホルンで演奏されますのでこの「ファンタジー」に使われたのでしょう。ロッシーニのオペラではホルンが活躍します。
ドニゼッティの(1797〜1848)「私を自由にさせて」は歌劇「ロベルト・デヴリュー」の二重唱でジャック=フランソワ・ガレがメゾソプラノ、ホルンとピアノのために編曲しています。ホルンとメゾソプラノの歌が素晴らしい演奏です。
メルカダンテ(1795〜1870)の「狩人たちの叫び声」は歌劇「イタリアの夜会」のアリアをガレがメゾソプラノ、ホルンとピアノのために編曲したものです。ホルンの響きが素晴らしいです。メルカダンテはホルン協奏曲も作曲していました。
フレデリック・デュベルノワ(1765〜1838)のホルンとピアノのための夜想曲「告別」は初録音です。デュヴェルノワはフランスのホルン奏者で多くのホルン作品を残しています。新たな作品が演奏されるとは嬉しいことです。7分ほどの作品です。これからはホルンのレパートリーに入ってくるでしょう。美しい作品です。ナチュラルホルンでもよい響きが聴かれます。
アゴスティーノ・ベッローリ(1778〜1839)の「Pot-pourri sopra vari motivi dell'opera il Pirata」はホルンとピアノのための作品。ベルリーニの歌劇「海賊(il Pirata」から主題をとられています。7分余りの作品で、ロマンティックな主題が歌われます。ピアノ伴奏には「海賊」らしい響きが随所に出てきます。
ドニゼッティの「不吉な愛」はメゾソプラノ、ホルンとピアノのための作品。ソプラノでも歌われます。録音が多い作品ですがナチュラルホルンは初めてです。メゾソプラノとホルンの二重奏が素晴らしい響きになっています。
ジョヴァンニ・プッツィのパイジェルロの歌劇「水車小屋の娘」のアリアによる幻想曲はホルンとピアノのための作品。フォルテピアノの響きがなんともいえませんが、ナチュラルホルンの素晴らしい演奏によるこの作品はモダン楽器ならまた違う演奏になるでしょうから聴いてみたいものです。
ドニゼッティの人知れぬ涙は歌劇「愛の妙薬」のアリアをガレが(メゾソプラノ、ホルンとピアノのために編曲したものです。ホルンとメゾソプラノの二重奏が哀しく響きます。名曲名演です。これは素晴らしいアルバムです。 |
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