バークリー/ホルン三重奏曲
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CD(CENTAUR CRC3399)
ホルン、ヴァイオリンとピアノのための室内楽作品集
1.バークリー/ホルン三重奏曲Op44
2.デュヴェルノワ/ホルン三重奏曲第1番ハ短調
3. 〃 /ホルン三重奏曲第2番ヘ長調
4.イウェイゼン/ホルン三重奏曲(2012)
ブルース・ボンネル(ホルン)
ハイシン・ウー(ヴァイオリン)
チーホワ・タン(ピアノ)
録音 2013年6月3〜6日
ブルース・ボンネルはアメリカのホルン奏者、香港フィルやマレーシア・フィルの首席を経て現在はミシガン中央大学で教授をしながら活動しています。ヴァイオリンのハイシン・ウーとピアノのチーホワ・タンはアメリカで活動中の演奏家です。
レノックス・バークリー(1903〜1989)はイギリスの作曲家で、ホルン三重奏曲はデニス・ブレインのために作曲された作品として有名な曲のひとつです。第1楽章:アレグロはブレインの特徴的な音を思わせるホルンの響きが素晴らしい演奏です。第2楽章:レントは穏やかで良いアンサンブルになっています。第3楽章は「主題と変奏」で長い楽章です。ホルンの響きもよく久々に聴くこの演奏は時折ブレインを彷彿させます。
フレデリック・デュヴェルノワ(1765〜1838)はフランスの作曲家でホルン奏者です。ホルン三重奏曲第1番ハ短調は単一楽章の作品で古くから演奏されています。19世紀フランスの優雅な雰囲気が感じられます。
ホルン三重奏曲第2番ヘ長調はおそらくこれが初録音と思われます。単一楽章で11分あまりの作品です。ヘ長調の明るさがありますので快活な感じを受けます。なおヴァイオリンのソロが多く、これが演奏が少ない理由かもしれませんが、ホルンの演奏も細かいフレーズが難しくかなりのテクニックを要する作品です。この演奏はとにかく素晴らしい演奏を繰り広げています。
エリック・イウェイゼン(1954〜)はアメリカの作曲家です。ホルン三重奏曲は2012の作品でこれが初録音になります。作曲にあたってはブラームスの影響を受けているようで4つの楽章で構成されています。第1楽章「アンダンテ・テネラメンテ」、第2楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第3楽章「アンダンテ・グラチオーソ」、第4楽章「マエストーソ、アレグロ・エネルジコ」となっていてブラームスと似た作風になっています。作品自体後期ロマン派風のイメージが強く、21世紀の作品ながら19世紀を思わせる美しい作品です。ブルース・ボンネルの代表盤になるかもしれません。少なくとも新しいレパートリーが増えることは喜びたいと思います。 |
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