ヤナーチェクのホルン作品

コンチェルティーノ/マキシム・トンバ(2014)
CD(B Records LBM 001)

ヤナーチェク/室内楽作品集
1.弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」
2.おとぎ話(プレスト付き)
3.コンチェルティーノ

エルメス四重奏団(1)
ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエール(チェロ)(2)
ギヨーム・ベロン(ピアノ)(2)
ジョナス・ヴィトー(ピアノ)(3)
オメール・ブシェーズ(ヴァイオリン)(3)
エリーゼ・リュウ(ヴァイオリン)(3)
ユン=シン・ロウ・チャン(ヴィオラ)(3)
アモリ・ヴィドゥヴィエ(クラリネット)(3)
マキシム・トンバ(ホルン)(3)
ラファエル・アングスター(ファゴット)(3)
録音 2014年4月20日(1)
    2014年7月30日(2)
    2014年8月5日(3)ライヴ録音

 フランスのドーヴィル・イースター音楽祭と夏の音楽祭でのライヴ録音です。エルメス四重奏団を中心に若手の演奏家によるヤナーチェクの室内楽です。
 弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」は最晩年の1928年に書かれています。4つの楽章で構成された音楽のラヴレターともいえる作品です。この作品には物語を感じます。語りかけるようなヴァイオリンの主題が第2楽章では聴かれます。第3楽章では悲しそうな歌が心にしみます。第4楽章も素晴らしい演奏です。
 「おとぎ話」はジュリアン=ラフェリエールのチェロ独奏です。3つの小品で構成されています。第1曲ではピツィカートが使われています。そして流れるような主題は物語のようです。第2曲ではピアノも素晴らしい響きでチェロのピツィカートがここでも聞かれます。第3曲はアレグロで流れるようなチェロの演奏が素晴らしいです。なお、この録音では第4曲として「プレスト」も演奏されています。
 「コンチェルティーノ」は2つのヴァイオリン、ヴィオラ、クラリネット、ホルン、ファゴットとピアノのための作品です。4つの楽章で構成されていて全員の演奏は第3、第4楽章だけです。第1楽章の「モデラート」はホルンとピアノで演奏されます。単調な主題と動きのある主題があります。マキシム・トンバのホルンは明るい響きで大変素晴らしい演奏です。ホールによく響いています。後半は勢いがあります。ピアノのヴィトーの演奏も大変よい響きです。ホルンもピアノも絶賛したいです。第2楽章の「ピュー・モッソ」はクラリネットとピアノのデュオです。ヴィドゥヴィエのクラリネットが華やかで忙しく歌います。ピアノも大変素晴らしい響きです。ホールによく響きます。第3楽章の「コン・モト」は全員の演奏になりますが、ピアノとヴァイオリンが目立ちます。ホルンはほとんど和音になりますが、良い響きを出しています。第4楽章の「アレグロ」も全員の演奏です。ピアノの響きに圧倒されますが、ホルンも良い響きです。この演奏も大変素晴らしいです。


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