ベートーヴェン/七重奏曲

シュテファン・ドール(2020)
CD(Accentus Music ACC30536)

ルツェルン2020ライヴ
1.モーツァルト/ディヴェルティメント第11番
                  ニ長調 K251
2.ベートーヴェン/七重奏曲変ホ長調Op20

ルツェルン祝祭管弦楽団のソリストたち
ルーカス・マシアス=ナバロ(オーボエ)(1)
ヴィセンテ・アルベローラ(クラリネット)(2)
マティアス・ラッツ(ファゴット)(2)
シュテファン・ドール(ホルン)(1&2)
ヨナタン・ウェグループ(ホルン)(1)
グレゴリー・アース(ヴァイオリン)(1)
コルビニアン・アルテンベルガー(ヴァイオリン)(1)
ラファエル・クリスト(ヴァイオリン)(2)
ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ)(1&2)
イェンス=ペーター・マインツ(チェロ)(2)
リック・ストーティン(コントラバス)(1&2)
 録音 2020年8月
 KKLルツェルン・コンサートホール・ライヴ

 2020年のルツェルン音楽祭からのライヴ録音です。
モーツァルトのディヴェルティメント第11番ニ長調は「ナンネル・セプテット」とも呼ばれる七重奏曲です。6つの楽章で構成されています。メヌエットやロンドの楽章はモーツァルトらしい楽しい音楽が流れます。名ソリストたちによる演奏は大変素晴らしいものです。
 ベートーヴェンの七重奏曲は第1楽章の序奏からよい響きが流れます。主部のクラリネットとヴァイオリンの演奏が素晴らしいです。展開部のホルンのソロは響きが大変きれいです。クラリネット、ファゴットとホルンの和音がよい響きです。ヴァイオリンの演奏は大変素晴らしい響きです。第2楽章「アダージョ・カンタービレ」はクラリネットのきれいな主題に始まりヴァイオリンに受け継がれます。ヴァイオリンの響きが大変素晴らしいです。ファゴットとホルンのソロもあります。中間部に聞かれるホルンの哀愁的な主題がきれいです。ドールのホルンがホールに響き渡ります。
 第3楽章「メヌエット」は親しみやすい主題に始まります。ヴァイオリンで始まり、木管に受け継がれていきます。トリオにはホルンの鮮やかなソロがあります。楽しそうです。第4章の主題と変奏は軽快な主題が大変きれいです。続く変奏は弦楽の響きがきれいです。ヴァイオリンや木管楽器の変奏が楽しそうに聞こえます。ホルンの変奏も良い響きです。
 第5楽章「スケルツォ」はホルンで始まります。このホルンがリードするところが楽しいです。ヴァイオリンの細かいフレーズもきれいです。トリオではチェロが力強く歌います。このスケルツォは素晴らしい演奏です。第6楽章は序奏でホルンが哀愁的な主題を吹いています。ヴァイオリンが続きます。プレストからは息の合った見事なアンサンブルを聞かせます。ヴァイオリンが主題を提示します。ホルンの響きがまた素晴らしいです。後半にヴァイオリンのカデンツァが入ります。この七重奏曲は絶賛したい名演奏です。


トップへ
戻る
前へ
次へ