ベルンハルト・クロルのホルン作品

ラウダツィオ/クリストフ・シュトルツェネッガー(2000〜21)
CD(KLARTHE KLA-123)

「ホルンの秘密」
1.F・シュトラウス/ホルンのための練習曲第10番
   (ベートーヴェンの交響曲第5番の主題による)
2.クリストフ・シュトルツェネッガー/2つのレアの歌
3.ロード・テニスン/ブロウ、ビューグル、ブロウ
4.クリス・ガーランド/メモリアル・ソナタ
5.ブリテン/テノール、 ホルンと弦楽のための
    セレナードOp.31より「プロローグ」
6.ワルター・デ・ラ・マーレ/ザ・ホルン
7.クルト・シュトルツェネッガー/コルニュセン
8.ベルンハルト・クロル/ラウダツィオ(讃美)
9.アルフレッド・ド・ヴィニー/角笛
10. クリストフ・シュトルツェネッガー/ロマンス
11. クルト・シュトルツェネッガー/バラード
12. ハンス・シュトルツェネッガー/ラルゴ
13. ブラームス/練習曲(アンダンディーノ)
14. ジョン・ウィリアムズ/アーリントン
15. クリストフ・シュトルツェネッガー/
          ルカのための伝説曲
16. ユスティヌス・ケルナー/アルプホルン
17. クルト・シュトルツェネッガー/トリフト

クリストフ・シュトルツェネッガー(ホルン)
             (1、2、4、7、8、10〜15)
     〃     (アルプホルン)(5&17)
     〃      (ナレーション)(3、6、9&16
ジュリー・フォルティエ(ピアノ)(2、4、10〜12&15)
録音 2000〜2021年

 クリストフ・シュトルツェネッガーとピアノのジュリー・フォルティエが20年かけて録音した作品をアルバムにしたものです。
 フランツ・シュトラウス(1822〜1905)のホルンのための17の演奏会用練習曲集より第10番は無伴奏ホルン作品で、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」の主題によるものです。冒頭の主題や、ホルンで演奏する主題などをアレンジしたものです。これは「運命」が好きな人なら楽しくなります。見事な演奏です。
 クリストフ・シュトルツェネッガー(1976〜)自作の「2つのレアの歌」は2つの曲で構成され、ホルンとピアノで演奏されます。いずれも、ホルンによって楽しそうに演奏されています。
 ロード・テニスンの「ブロウ、ビューグル、ブロウ」はナレーションだけで、ホルンの演奏はありません。終わると次の曲です。
 クリス・ガーランドの「メモリアル・ソナタ」は2013年の作、ホルンとピアノによる演奏です。6つの小品が演奏されています。第4曲は「エレジー」できれいな作品です。第6曲の「セレブレーション」は速いテンポで演奏しています。これは素晴らしい演奏です。
 ブリテンのテノール、 ホルンと弦楽のためのセレナードより「プロローグ」は無伴奏ホルンで演奏されますが、シュトルツェネッガーはアルプホルンを使って演奏しています。原曲は自然倍音だけで演奏しますので、このアルプホルンの演奏はまさにナチュラルホルンです。見事な演奏です。
  ワルター・デ・ラ・マーレの「ザ・ホルン」はナレーションだけが入ります。
 クルト・シュトルツェネッガー(1949〜)の「コルニュセン」は無伴奏ホルンのための作品です。高音から低音まで自在に使うもので、これは見事な演奏です。シュトルツェネッガーの多彩なテクニックが聴かれます。
 ベルンハルト・クロル(1920〜2013)の「ラウダツィオ(讃美)」は名曲です。無伴奏ホルンで演奏されます。シュトルツェネッガーの演奏も素晴らしいものです。
 アルフレッド・ド・ヴィニーの「角笛」は、これもホルンを語るナレーションのみです。ホルンは入りません。曲の解説みたいです。
 クリストフ・シュトルツェネッガー自作の「ロマンス」はホルンとピアノのための小品ですが、これはロマンティックな作品です。素晴らしい演奏です。
 クルト・シュトルツェネッガー(1949〜)の「バラード」はホルンとピアノのための作品です。大きな作品です。冒頭からホルンの壮大な響きが聴かれます。中間部に細やかなフレーズが入りますが、やがてバラード調の主題が歌われます。素晴らしい演奏です。
 ハンス・シュトルツェネッガー(1890〜1909)の「ラルゴ」はホルンとピアノのための作品です。穏やかな歌です。中間部には盛り上がりをみせます。美しい作品です。
 ブラームスの「エチュード(練習曲)」からアンダンディーノは無伴奏ホルンで演奏されています。きれいな響きのホルンです。
 ジョン・ウィリアムズの「アーリントン」はこれも無伴奏ホルンで演奏しています。短い小品です。
 クリストフ・シュトルツェネッガー自作の「ルカのための伝説曲」はホルンとピアノのための作品で、2つの曲から構成されています。第1曲は抒情的な主題が歌われます。第2曲は速めのテンポで楽しそうに主題を歌います。見事な演奏です。
 ユスティヌス・ケルナーの「アルプホルン」はアルプホルンを語るナレーションのみです。最後はアルプホルンの作品です。
 クルト・シュトルツェネッガー(1949〜)の「トリフト」はアルプホルンのみで演奏されます。アルプスの大自然を思わせるきれいな作品です。演奏も見事なものです。


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