ジャズホルン
アルカージィ・シルクローペル/PILATUS(1999) |
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CD(TRITON DICC-26070)
PILATUS
1.ドラゴンズ・ドリーム
2.ソング・フォア・エヴリワン
3.バザール
4.ハイトゥンド・セレニティー
5.ダンス・ファイヴ
6.シェパーズ・チューン
7.ユースレス・トーク
8.アルペン・スケッチ
9.ファンキー・エチュード
10.エレジー
11.ピラトゥス
アルカージィ・シルクローペル(フレンチ・ホルン、
フリューゲル・ホルン、アルプホルン、
ワーグナーテューバ、コルノ・ダ・カッチャ)
録音 1999年 モスクワ
アルカージィ・シルクローペルの多重録音によるジャズホルン・アルバムです。シルクローペルは6歳でアルトホルン、11歳のときからフレンチホルンを吹き始めています。ボリショイ劇場に1979〜85年まで、モスクワ・フィルには1985〜89年まで在籍した名手ですが、ジャズにのめりこんだのはボリショイ時代からのようです。1、3、4曲目と6、7、8、9曲目と11曲目はシルクローペルの作、2曲目はシャンカールの作、5曲目はケンネルの作、10曲目はアイゼンシュタットの作曲です。
「ドラゴンズ・ドリーム」はアルプホルン1本だけの演奏です。シルクローペルの演奏は素晴らしいです。低音も見事です。
「ソング・フォア・エヴリワン」はフリューゲル・ホルンとコルノ・ダ・カッチャによる演奏です。速いテンポの演奏です。フリューゲル・ホルンが2本のようです。コルノ・ダ・カッチャは高音が見事な演奏です。
「バザール」はホルンとフリューゲル・ホルンによる演奏です。ジャズホルンらしい作品ですが、ソロホルンと低音ホルンのようです。後半は3本が賑やかに歌います。見事な演奏です。終結部分は面白い音が聞こえます。
「ハイトゥンド・セレニティー」はアルプホルンのヘ長調とト長調の2本による演奏です。3本以上の多重録音のようにも聞こえます。それでも、このアルプホルンの演奏は素晴らしいです。
「ダンス・ファイヴ」はアルプホルンのヘ長調による演奏です。ケンネル作のこのダンス音楽はかなりの多重録音です。シルクローペルの演奏は見事なものです。高音の演奏も素晴らしいです。
「シェパーズ・チューン」は弱音器使用のフリューゲル・ホルンによる演奏です。穏やかに始まります。2本の多重録音です。声を出すようにも聞こえます。面白い演奏です。まさにジャズホルンです。
「ユースレス・トーク」はワーグナーテューバ2本による演奏です。これはワーグナーテューバらしい響きがきれいです。まさにジャズホルンです。シルクローペルの演奏は素晴らしいです。
「アルペン・スケッチ」はアルプホルンのヘ長調とホルンによる演奏です。これはホルンのソロ、アルプホルンの多重録音です。途中からホルンも多重録音になりますから、これは素晴らしいです。その後にホルンソロの部分もあります。
「ファンキー・エチュード」はコルノ・ダ・カッチャによる演奏です。コルノ・ダ・カッチャ(狩猟ホルン)独特の響きで多重録音です。高音も見事な演奏です。
「エレジー」はホルンによる演奏です。アイゼンシュタットの作で独奏ホルンによる演奏です。ジャズっぽくないエレジーです。
「ピラトゥス」は表題の曲でアルプホルンのヘ長調とト長調の2本による演奏です。2本以上の多重録音です。シルクローペルの演奏は素晴らしいです。途中のソロも素晴らしい演奏です。ボンボン聞こえる音は楽器を叩いているのでしょうか。面白いです。アルプホルンの迫力のある演奏です。 |
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