アーモン/ホルン作品

ホルン五重奏曲第1番&2番/クリスティアン・ビンデ(2010)
CD(Coviello CLASSICS COV2111)

牢獄と王冠の間
1.アーモン/ホルン五重奏曲第2番ホ短調Op118
2.フィオリッロ/ホルン五重奏曲ヘ長調(プント編)
3.メッテンライター/ホルン五重奏曲ヘ長調
4.アーモン/ホルン五重奏曲第1番ヘ長調 Op110
 コンパニア・ディ・プント
  アニー・ラフラム(フラウトトラヴェルソ)
  クリスティアン・ビンデ(ナチュラルホルン)
  エイドリアン・ブライヤー(ヴァイオリン)
  フロリアン・シュルテ(ヴィオラ)
  アレクサンダー・シェルフ(チェロ)
  ロベルト・フェルナンデス・デ・ラリノア
            (コントラバス)(1&4)
  録音 2010年11月29日〜12月18日

 天才ホルン奏者ジョヴァンニ・プントの名を冠した古楽アンサンブルによるアルバムです。タイトルの「牢獄と王冠の間」というのは波乱の生涯を送ったプントのことを表現したようです。アルバムの3人の作曲家はプントの弟子だったそうです。アーモンはホルン四重奏曲の録音がありますので以前から知られていますが、ホルン五重奏曲は世界初録音です。1番と2番の2曲が演奏されています。ビンデのナチュラルホルンは大変素晴らしく、聞いていてもほとんどナチュラルホルンらしいストップ音は感じられません。良い響きです。
 フィオリッロ(1755〜1823?)のホルン五重奏曲は初録音でしょう。モーツァルト世代のホルン吹きだったようです。この作品は貴族の食事やくつろぎの時間に演奏されたものでしょう。セレナードのように楽しい音楽ですが、アレグロの速いフレーズはプントだったから吹けたのでしょう。
 メッテンライター(1791〜1859)のホルン五重奏曲は19世紀になってからの作品でロマン派の音楽を思わせる美しいメロディーがあります。
 このアンサンブルにはフラウトトラヴェルソが第2ヴァイオリンかソロヴァイオリンのような位置にありますので大変きれいな響きになっています。なお、コンパニア・ディ・プントはドイツの若手演奏家によって結成されていますが、いずれもケルン放送交響楽団のメンバーです。モダン楽器の他にオリジナル楽器を吹くメンバーが結成したようです。


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