オスカー・フランツ/無言歌
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CD(MEISTER MUSIC MM−2084)
ドレスデンの思い出/ホルン作品集
1.オスカー・フランツ/無言歌Op2
2.R・シュトラウス/ホルン協奏曲第1番変ホ長調
(ピアノ版オリジナル)
3.C・G・ライシガー/ソロ ヘ長調
4.C・アイスナー/「ドレスデンの思い出」
アンダンテとロンド
5.S・ケーラー/ホルンとピアノのためのソナタOp32
(ロッテルダム1940年5月14日)
水野 信行(ホルン)
松岡 美絵(ピアノ)
録音 2010年7月22〜24日
群馬県・藤岡市みかぼみらい館
水野信行13年ぶりのソロアルバムです。ダム先生を思わせる明るく軽いヴィブラートのホルンは実に美しい響きです。みかぼみらい館の豊かな残響がホルンと一体となって素晴らしい音楽を作っています。
オスカー・フランツの「無言歌」をこれほどロマンティックに演奏した録音もないでしょう。ダム先生のように温かくやわらかなホルンで演奏されると同じ曲とは思えません。
R・シュトラウスのホルン協奏曲第1番は最初はホルンとピアノのために書かれて、その後オーケストラ版ができました。オリジナルのピアノ版は1971年に限定発売されていました。第3楽章のカデンツァからがかなり違いがあります。カデンツァの異なるフレーズはタックウェルが1990年に録音した演奏でこの原典版カデンツァを使っていました。ピアノ版の終結部ではかなりの違いがあります。演奏は抜群です。
ライシガーはホルン奏者でしたが指揮者としてワーグナーの「リエンツィ」の初演をしています。曲は協奏曲のように豊かなメロディが流れます。演奏の素晴らしさは特筆ものです。
カール・アイアスナー(1802〜1874)はドレスデン音楽学校でホルンの教授をしていました。もともとナチュラルホルンの作品です。「アンダンテとロンド」は協奏的な作品です。ロマン派作品を思わせる美しいメロディが流れます。ロンドの流れるようなメロディもきれいです。
ケーラー(1927〜)のホルンとピアノのためのソナタは1967年にダム先生によって初演されています。録音はほとんどないでしょう。現代の作品ですが聴きやすい作品です。3つの楽章から構成されホルンの響きを大切にした作品です。第3楽章の美しさは副題の爆撃された日などまったく感じさせない見事な演奏でした。ドイツ統一以前は埋もれていた作品のようです。 |
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