モーツァルト/ロンドK371
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LP(エテルナ ETー3029)
CD(ドイツ・シャルプラッテン TKCC-30215)
モーツァルト/ホルン協奏曲全集
1.ホルン協奏曲第4番変ホ長調K495
2.ホルン協奏曲第1番ニ長調K412&514
3.ロンド変ホ長調K371(ダム編)
4.ホルン協奏曲第2番変ホ長調K417
5.ホルン協奏曲第3番変ホ長調K447
ペーター・ダム(ホルン)
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
ドレスデン・シュターツカペレ
録音 1974年3月28〜31日
ダムのモーツァルト1回目の全集録音です。底抜けに明るいモーツァルトといえます。なめらかに演奏しています。
ダムのこの録音で注目すべきはホルン協奏曲第4番です。第1楽章のホルンソロで5箇所の違いがあります。まったく違うフレーズになったり、削除していたり、ソロが消えていたりします。オーケストラも全くちがうフレーズを演奏するところが1箇所あります。第3楽章でも数カ所に1音加えています。モーツァルト研究者でもあるダムが独自の解釈で演奏したものでした。確かにいろいろのスケッチを元に演奏しているようです。カデンツァは長大な素晴らしいものです。第2楽章のロマンスは伸びやかで美しい響きが素晴らしい。第3楽章のロンドは力みのない軽やかな演奏です。ここでも音の追加があったり高い音をいれたりと注目すべき演奏です。コーダ前のカデンツァはありません。2度目の録音は通常の楽譜を使用していましたので、この録音は貴重な録音となりました
ホルン協奏曲第1番は明るく透明感のある美しい響きで演奏しています。レガートきれいな演奏です。第2楽章はこれも流麗なホルンが聴かれます。
ロンド変ホ長調K371はダム自身の編曲で、提示部にも短いカデンツァを入れています。コーダ前のカデンツァはダム自身のもので長くて大変見事なカデンツァでした。
ホルン協奏曲第2番は透明感豊かな響きで軽いビヴラートがきれいです。ブロムシュテットのサポートで美しいモーツァルトの響きになっています。第2楽章の美しさは格別です。第3楽章のロンドは途中に短いカデンツァが入ります。
ホルン協奏曲第3番は大変丁寧な演奏でレガートのうまさ、メリハリのある演奏です。ブロムシュテットの音作りも冴えています。弦楽の響きが素晴らしいです。カデンツァのホルンの響きがとにかく素晴らしいものです。低音から高音まで使う長大なものです。第2楽章:ロマンスは朗々と歌うホルンが美しい響きです。第3楽章:アレグロは軽快なホルンが気持ちよく流れます。このホルンはボヘミアのホルンにも似た響きがあって素晴らしい演奏です。 |
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