ベルンハルト・クロルのホルン作品

ラウダツィオ&ミサ・ムータ/ヨハネス・リツコフスキー(1978)
LP(Schwann AMS-610)

ホルンとオルガンのための音楽
1.バベル/オーボエ・ソナタ ト短調
     (ホルンとオルガン編)
2.バッハ/無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調から
        ブーレ(ホルン版)
3.ヘンデル/オーボエ協奏曲ト短調
      (ホルンとオルガン編)
4.クロル/ラウダツィオ〜ソロ・ホルンのための
5.ヴィエルヌ/間奏曲〜オルガンのための
6.クロル/ミサ・ムータ
  ヨハネス・リツコフスキー(ホルン)(1〜4&6)
  ヨハネス・バイア(オルガン)(1、3、5&6)
  録音 1978年6月14〜19日

 リツコフスキーのソロ・アルバムはホルンとオルガンのための作品集です。ウィリアム・バベル(1690〜1723)はイギリスの作曲家で鍵盤楽器奏者です。オーボエ・ソナタをホルンとオルガンへの編曲で演奏しています。ここではディスカントホルンを使用しています。
 バッハの無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調から「ブーレ」を演奏していますが、この70年代にすでにこのバッハを吹いていたとは驚きです。大変やわらかな響きでレガート奏法で吹いています。現代では珍しくありませんが、当時としてはレパートリーが少ないだけに珍しい録音です。
 ヘンデルのオーボエ協奏曲はオーボエと弦楽五重奏のための作品です。これをホルンとオルガンのために編曲したものをディスカントホルンで吹いています。ベルンハルト・クロルの「ラウダツィオ」はソロ・ホルンのための作品として度々演奏されますが、この録音はおそらく世界初録音ではないかと思われます。素晴らしい響きのホルンです。気持ち良いほどの深い響きの演奏はホルンの表現力の豊かさを感じます。
 ルイ・ヴィエルヌ(1870〜1937)はフランスのオルガン奏者で作曲家です。ここではオルガンのための間奏曲を演奏しています。ベルンハルト・クロルの「ミサ・ムータ」はホルンとオルガンのための5つの小品です。クロルの代表作といっても良いでしょう。ペーター・ダムの録音で有名ですが、リツコフスキーはその2年前に録音していました。世界初録音でしょう。大変豊かな響きでホルンの美しさがあります。


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