J・S・バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番
ミケーレ・ベッリーノ&エンリコ・ロンガーリ(1975〜76) |
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CD1(SONY 88843045052-38)
CD2(SONY 88843045052-39)
バッハ/ブランデンブルク協奏曲全集
CD1
1.ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
2. 〃 第2番ヘ長調BWV1047
3 〃 第3番ト長調BWV1048
CD2
4.ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調BWV1049
5. 〃 第5番ニ長調BWV1050
6. 〃 第6番変ロ長調BWV1051
ミケーレ・ベッリーノ(ホルン)(1)
エンリコ・ロンガーリ(ホルン)(1)
アッリーゴ・ガラッシ(オーボエ)(1&2)
アルフレード・パンチローリ(オーボエ)(1)
グイド・トスキ(オーボエ)(1)
オヴィディオ・ダンツィ(ファゴット)(1)
ジュリオ・フランツェッティ(ヴァイオリン)(1〜4)
ジュゼッペ・ボダンツァ(トランペット)(2)
ブルーノ・カヴァッロ(フルート)(2&4)
グラウコ・カムブルザーノ(フルート)(4&5)
フランコ・ファンティーニ(ヴァイオリン)(5)
ブルーノ・カニーノ(チェンバロ)(5)
アルフレード・ゲディン(ヴィオラ)(6)
マルチェッロ・トゥリオ(ヴィオラ)(6)
アントニオ・ポカテッラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)(6)
ナザレーノ・チコーリア(ヴィオラ・ダ・ガンバ)(6)
マルコ・スカーノ(チェロ)(6)
エツィオ・ペデルザーニ(ヴィオローネ)(6)
フランチェスコ・カテーナ(チェンバロ)(3&6)
クラウディオ・アバド指揮
ミラノ・スカラ座管弦楽団
録音 1975年11月
1976年5月
クラウディオ・アバドはブランデンブルク協奏曲全集を2度録音しており、こちらが最初の録音でした。
ブランデンブルク協奏曲第1番はやや速めのテンポの第1楽章が勢いのあるもので2本のホルンと3本のオーボエのバランスもよく流麗な演奏です。ヴァイオリンのソロもきれいな演奏です。第2楽章はガラッシのオーボエの美しい響きとフランツェッティのヴァイオリンの響きがきれいです。第3楽章は2本のホルンと3本のオーボエがきれいに響きます。ミケーレ・ベッリーノとエンリコ・ロンガーリのホルンが素晴らしい響きです。ヴァイオリンのソロもきれいです。第4楽章のメヌエットは遅めのテンポで始まります。ゆったりとした演奏です。第1トリオのオーボエとファゴットは遅めのテンポですが響きが素晴らしい。中間部のポロネーズも遅めのテンポで演奏しています。第2トリオのホルンとオーボエの部分もやや遅めのテンポで丁寧に演奏しています。見事な演奏です。メヌエットに戻るとゆったりとしたテンポで終わります。
ブランデンブルク協奏曲第2番はジュゼッペ・ボダンツァのピッコロ・トランペットとオーボエの響きが素晴らしい。この演奏ではリコーダーではなくフルートが使われています。第2楽章はヴァイオリンとオーボエ、フルートのトリオ・ソナタのようになりますが大変素晴らしい演奏です。通奏低音もよく響きます。第3楽章ではトランペットの高域の音が素晴らしい。オーボエやフルート、ヴァイオリンも良い響きです。見事な演奏です。
ブランデンブルク協奏曲第3番は弦楽合奏の整然としたアンサンブルが聞かれます。響きが明るいです。第2楽章のアダージョはフランチェスコ・カテーナによるチェンバロの短いカデンツァが弦楽に重なって終わります。第3楽章のアレグロは弦楽の緻密な演奏が素晴らしい。アバドの指揮が素晴らしい演奏です。
ブランデンブルク協奏曲第4番は2本のフルートが美しい響きです。アバドはリコーダーではなくフルートを使っています。ブルーノ・カヴァッロとグラウコ・カムブルザーノのフルートがきれいな響きです。フランツェッティのヴァイオリンの響きもまた素晴らしいものです。第2楽章の響きは冒頭の弦楽が素晴らしい。フルートと良い響きを出しています。ヴァイオリンのソロもよい響きです。第3楽章の冒頭はフーガですが、この演奏はさすがに素晴らしいものになっています。フルートとヴァイオリンも見事な演奏です。
ブランデンブルク協奏曲第5番は弦楽の爽やかな序奏とフルート、ヴァイオリン、チェンバロがトリオ・ソナタのように語り合いながら演奏するバッハの代表的な協奏曲のひとつです。グラウコ・カムブルザーノのフルート、フランコ・ファンティーニのヴァイオリンとブルーノ・カニーノのチェンバロの見事な掛け合いが聞かれます。後半のチェンバロのカデンツァも見事です。第2楽章はチェンバロ、フルートとヴァイオリンのトリオ・ソナタがきれいです。チェンバロのメロディもまた聴きものです。通奏低音は入りません。第3楽章の跳ねるようなリズムはヴァイオリンとフルートの息の合った演奏が素晴らしいです。チェンバロの速いフレーズの演奏は凄いです。
ブランデンブルク協奏曲第6番はヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、ヴィオローネとチェンバロだけによるいわば中低音楽器だけによる演奏です。第1楽章はヴィオラとガンバが主役でシンコペーションの主題が交錯しますが緻密で素晴らしい演奏になっています。第2楽章はガンバが抜けてヴィオラとチェロが優雅に演奏します。第3楽章は全合奏でフーガのように追いかけてゆく主題が繰り返されています。程よいテンポでこれも素晴らしい演奏です。 |
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