アンサンブル

ロッテルダム・フィルハーモニー/ケリー・ターナー/室内作品集
CD(MSR MS1186)

ケリー・ターナー/室内作品集
1.メアリー・ローズのための子守唄
  〜木管五重奏のための
2.4時15分〜ヴァイオリン、ホルンとピアノのための
3.ホルンと弦楽四重奏のためのソナタ
4.ホルン四重奏曲第3番
5.9つの楽器のためのラプソディ

  ロッテルダム・フィルハーモニー・
    チェンバー・プレイヤー
  マルティーヌ・ファン・デァ・ルー(フルート)
  レムコ・デ・ヴリース(オーボエ)
  シェフ・ダウヴェス(クラリネット)
  ブラム・ファン・サムベーク(ファゴット)
  マーティン・ファン・デ・メルヴェ(ホルン)
  ヨス・ブールマン(ホルン)
  ウェンデイ・レリヴェルド(ホルン)
  リチャード・スピーチェンス(ホルン)
  マリア・ディングヤン(ヴァイオリン)
  ネーミ・ボーデン(ヴァイオリン)
  アンヌ・ヒューザー(ヴィオラ)
  アレクサンダー・プルンメル(ヴィオラ)(3)
  フロリス・ミンダース(チェロ)(14)
  カーラ・シュリーナー(チェロ)(3)
  マシュー・ミドグレー(コントラバス)
  アラ・リボ(ピアノ)(2)   
  録音 2006年9月20&21日(1.2、4&5)
      1999年1月(3)

 オランダのロッテルダム・フィルハーモニーのメンバーによるケリー・ターナーの室内楽作品集です。
 木管五重奏のための「メアリー・ローズのための子守唄」は2004年の作品で、このアルバムが世界初録音になります。5分あまりの小品ですが木管の和音の絶妙な響きを出してくれます。「子守唄」になるかどうかは別として大変きれいな響きの作品です。
 ヴァイオリン、ホルンとピアノのための「4時15分(Quarter-After-Four)」は1996年の作。ホルン・トリオで7分ほどの作品です。響きとしてはリゲティに近いかもしれません。演奏はかなりの難曲でしょう。
 「ホルンと弦楽四重奏のためのソナタ」は1980年から90年の作で、こちらはなじみのある作品です。バボラークも録音していますが、ファン・デ・メルヴェのホルンはバボラークの音色にも似ていて一瞬バボラークを思い出します。演奏は抜群で鮮やかなホルンが素晴らしい。3つの楽章で構成され、さながらホルン協奏曲のようです。
 ホルン四重奏曲第3番は1992年の作品でホルン四重奏の醍醐味を味わえる名作です。4つの楽章で構成され演奏は大変な難曲です。しかしながらその素晴らしい響きと和音は圧巻です。 
 「9つの楽器のためのラプソディ」は2002年ころの作品でこのアルバムが世界初録音になります。編成はフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとコントラバスの9つの楽器によるノネット(九重奏)です。5つの部分からなり切れ目なく演奏されます。さながら小さなオーケストラのようで重厚な響きが流れます。4つの楽章に副題があり表題音楽的なところもあります。


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