その他のホルン作品2

アンセルメ/マルタン/管弦楽作品集/エドモン・ルロワール
CD(LONDON 430 003-2)

マルタン/管弦楽作品集
1.7つの管楽器、ティンパニ、打楽器と
      弦楽のための協奏曲
2.弦楽のためのエチュード
3.小協奏交響曲

  エドモン・ルロワール(ホルン)(1)
  エルネスト・アンセルメ指揮
   スイス・ロマンド管弦楽団
  録音 1961年(1&2)ステレオ
      1951年(3)モノラル

 スイスの作曲家フランク・マルタンの作品です。アンセルメは自国の作曲家マルタンの作品を積極的に演奏していました。
 7つの管楽器、ティンパニ、打楽器と弦楽のための協奏曲はマルタンの協奏曲作品の代表的なもので、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、トロンボーンの7つの管楽器とティンパニ、打楽器と弦楽オーケストラのために1949年に作曲されました。7つの管楽器のための協奏交響曲といってもよさそうですが、管弦楽のための協奏曲というほうが近いかもしれません。20世紀音楽そのものでフランスの6人組の作品同様明快な音楽ではありません。この演奏にはソリストのクレジットがありませんが、ホルンのソロは間違いなくエドモン・ルロワールです。第1楽章からホルンのソロがよく響きます。トランペットと共に目立つ楽器です。なお1961年の録音ながらティンパニの生々しい音が聞こえてきて驚きます。
 弦楽オーケストラのためのエチュードは1956年にパウル・ザッヒャーとバーゼル室内管弦楽団のために作曲されました。曲は序曲と4つの小品で構成されています。アンセルメの演奏はさすがに見事なもので第3曲のピツィカートは注目の演奏です。弦楽のための作品はバルトークにも「弦楽のためのディヴェルティメント」を委嘱していました。
 小協奏交響曲はハープ、チェンバロ、ピアノと弦楽のための作品で1945年に完成されています。この作品もパウル・ザッヒャーとバーゼル室内管弦楽団に献呈されていました。ハープとチェンバロ、ピアノと弦楽の作品はバルトークの作品に似た編成ですがチェレスタの代わりにチェンバロを使うとその響きの違いが印象的です。なおこの作品は1946年に3管編成のオーケストラ版に編曲されていて「協奏交響曲」になっていました。


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