クルフト/ホルン・ソナタ

スタイナル・グランモ・ニルセン(2014)
CD(2L 113)

初期のロマン派ホルン・ソナタ集
1.リース/ホルン・ソナタ ヘ長調Op34 
2.ダンツィ/ホルン・ソナタ第1番変ホ長調Op28
3.クルフト/ホルン・ソナタ ホ長調

 スタイナル・グランモ・ニルセン(ナチュラルホルン)
 クリスティン・フォスハイム(フォルテピアノ) 
  録音 2014年6月

 ノルウェーのホルン奏者スタイナル・グランモ・ニルセンはアイファー・ジェイムズ、フロイディス・リー・ヴェクレに師事しています。ニルセンのナチュラルホルンは太く力強い響きで、ホルンらしい音色です。
 フェルディナンド・リース(1784〜1838)のホルン・ソナタは1811年の作品です。ベートーヴェンのソナタのような力強さがあります。ニルセンのホルンはストップ音がきれいです。この作品はナチュラルホルンでの録音が4種類ほどあって5つ目になると思われます。
 フランツ・ダンツィ(1763〜1826)のホルン・ソナタ第1番は1804年の作品でベートーヴェンのソナタとほぼ同じ頃の作品ですがストップ音を使いますのでこもった音がよく出てきます。その音色の違いを聞くのも面白いです。このソナタはモダンホルンの録音が多くてナチュラルホルンの録音は3種類ほど見られますが、それだけ難しく、演奏効果がモダンホルンのほうが高いといえるのかもしれません。ニルセンの腕は素晴らしいものです。
 ニコラウス・フォン・クルフト(1779〜1818)のホルン・ソナタは1812年の作品でホ長調版とヘ長調版があります。ここではホ長調で吹いています。ニルセンのホルンはよく響くもので、巧みなハンドさばきで見事な演奏です。このクルフトのソナタはナチュラルホルンの録音が多いのでその聞き比べもまた楽しいかもしれません。この新しい録音はピアノフォルテの響きもきれいなものです。
 なお、このアルバムはSACDとPure Audio Blu-rayディスクの2枚がセットになっています。


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