モーツァルト/フラグメントホ長調K494a

ハビエル・ボネ(2014〜15)
MP3音源(ARSIS−5254)

モーツァルト/ホルン協奏曲全集
1.ホルン五重奏曲変ホ長調K407
2.ロンド変ホ長調 K371(ハンフリーズ版)
3.ホルン協奏曲第1番ニ長調K412&514
    (第2楽章:マルゲール版)
4.ホルン協奏曲第2番変ホ長調K417
     (ハンフリーズ版)
5.ホルン協奏曲第3番変ホ長調K447
6.ホルン協奏曲第4番変ホ長調K495
7.ホルン協奏曲ホ長調 K494a(断章)

  ハビエル・ボネ(ホルン)
  ドレン・ディングリンガー(ヴァイオリン)(1)
  アルベルト・バッハフーバー(ヴァイオリン(1)
  カリーナ・シュミット(ヴィオラ)(1)
  アレクサンドル・ヴェ(チェロ)(1)
  ヘルマン・バウマン指揮
  ミュンヘン放送管弦楽団(2〜7)
   録音 2014〜15年

 ハビエル・ボネ(ボネト)待望のモーツァルトです。こちらはMP3音源の配信からのダウンロードです。USBメモリ版では映像がつきます。この録音ではモダンホルンを使用しています。師匠のバウマンの指揮も注目です。
 ホルン五重奏曲はミュンヘンのメンバーとの共演で優雅に演奏しています。モーツァルトの美しさの極みでしょう。第2楽章も大変きれいな演奏です。第3楽章の快活な演奏も素晴らしくホールに響くホルンの広がりがなんとも言えません。短いカデンツァが挿入されています。
 ロンドK371はハンフリーズの再構築版でフルヴァージョンによる演奏です。モダンホルンによる素晴らしい演奏です。カデンツァも凝ったものです。 
 ホルン協奏曲第1番は第2楽章がカール・マルゲール版です。バウマンも同じ版で録音していました。カデンツァはバウマンのものをボネがアレンジしたもので重音奏法を使った重厚なものです。
 ホルン協奏曲第2番はハンフリーズの編曲版で第1楽章にカデンツァが入ります。ボネの演奏は滑らかでレガートがきれいです。カデンツァは長いものでここでも重音を使っています。第2楽章も流麗な演奏です。力みの無い穏やかな響きがきれいです。ロンド楽章はテヌート気味の演奏でここでもカデンツァが入ります。また時折装飾音が入ります。
 ホルン協奏曲第3番は最も力の入った演奏で気迫が感じられます。カデンツァも凝ったものです。まさに完璧な演奏。第2楽章:ロマンスは流麗な演奏で透明感のある響きが見事です。ロンド楽章はフェルマータの後にアドリブを入れています。狩のロンドの快活な演奏はお見事でよどみないホルンの響きは感動ものです。
 ホルン協奏曲第4番は勢いのあるオーケストラが良い響きです。ボネの深遠な響きには聞き惚れます。カデンツァも素晴らしい。第2楽章;ロマンスは速めのテンポですがこれで丁度よいと思えるほど美しい演奏になっています。ロンド楽章は速いテンポで勢いがあります。コーダ前にも短いカデンツァが入ります。
 ホルン協奏曲ホ長調(断章)はバウマンが録音していない曲ですがボネの演奏は未完成の楽譜で吹いています。途中からホルンソロだけになります。なおボネトはライヴ演奏ではAnders Muskens編曲による全曲完成版の演奏もしています。 この演奏はハビエル・ボネがモダンホルンを使用しての名演で、新たな名盤の誕生です。しかも断章を除く全曲にカデンツァが入っています。


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