ベートーヴェン/七重奏曲

R・J・ケリー(1993)
CD(MUSIC MASTERS 01612-67123-2)

1.ベートーヴェン/六重奏曲変ホ長調Op81b
2.    〃   /七重奏曲変ホ長調Op20

  オールド・フェアフィールド・アカデミー管弦楽団員
  R・J・ケリー(ナチュラルホルン)(1&2)
  アレックス・クック(ナチュラルホルン)(1)
  リンダ・クアン(ヴァイオリン)(1&2)
  ダリル・クビアン(ヴァイオリン)(1)
  デイヴィッド・ミラー(ヴィオラ)(1&2)
  マイロン・リュツケ(チェロ)(1&2)
  マイケル・ウィレンズ(コントラバス)(2)
  チャールズ・ナイディッヒ(クラリネット)(2)
  デニス・ゴドバーン(ファゴット)(2)
   録音1993年3月3〜5日 
 ニューヨーク/アメリカ芸術文学アカデミー

  このアルバムはアメリカのピリオド楽器によるオーケストラのメンバーによる演奏です。R・J・ケリーはアメリカのホルンコンクールで優勝の経験をもつホルン奏者で、フィルハーモニア・バロックの首席奏者をつとめています。  
  六重奏曲変ホ長調は、まず冒頭から音色の違いにハッとさせられます。古楽器の弦楽器のひなびた響きもさることながらナチュラルホルンのこもった音がなんともいえません。いかにストップ音が多いかがわかります。しかしながらR・J・ケリーとアレックス・クックのホルンが素晴らしい演奏になっていますので、18世紀の音楽に引き込まれてしまいます。第3楽章の演奏はモダンホルンのようには速いテンポではありませんが実に素晴らしいハンドさばきとタンギングです。ナチュラルホルンでは初めての録音でした。(1997年にはアンドリュー・クラークとロジャー・モントゴメリーが録音しています)
  七重奏曲はナイディッヒのやわらかなクラリネットとクアンのヴァイオリンがリードしていく素晴らしい演奏です。響きが豊かな演奏です。7つの楽器が良いバランスになっています。第4楽章「主題と変奏曲」ではレガートがきれいです。第5楽章と第6楽章ではナチュラルホルンの音がよく響きます。第6楽章ではナチュラルホルンの響きが太い音だったりストップ音のこもった音が聞こえたりで楽しく聞くことができます。


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