ベートーヴェン/七重奏曲

ウィーン交響楽団室内アンサンブル(1988)
CD(koch schwann 311050H1)

1.M・ハイドン/ヴァイオリン協奏曲イ長調
2.ベートーベン/七重奏曲変ホ長調Op20

 ゲルト・R.シューベルト(ヴァイオリン)(1)
  ウィーン・コンサート協会(1)
 ウィーン交響楽団室内アンサンブル(2)
 録音 1988年

 ウィーン交響楽団の室内アンサンブルによる演奏です。
 ミヒャエル・ハイドンはヴァイオリン協奏曲を2曲作曲しました。ヴァイオリン協奏曲イ長調は3つの楽章で構成されています。第1楽章:アレグロ・マ・ノン・トロッポ、第2楽章:アダージョ、第3楽章:ロンド、プレストになっています。ゲルト・R。シューベルトのヴァイオリン・ソロは大変素晴らしい演奏です。モーツァルトを聴いているような美しい演奏です。第1楽章では長大なカデンツァがあります。第2楽章にもカデンツァが入ります。第3楽章のロンドもまるでモーツァルトを聴いているかのようです。短いカデンツァが入ります。これは名演です。
 ベートーヴェンの七重奏曲は第1楽章の序奏の響きが厚いです。主部のクラリネットとヴァイオリンの演奏がきれいです。展開部のホルンのソロも良い響きです。ファゴットとホルンの和音もきれいです。第2楽章「アダージョ・カンタービレ」はクラリネットのきれいな主題に始まりヴァイオリンに受け継がれます。ファゴットとホルンのソロもあります。ホルンの哀愁的な主題が大変きれいです。第3楽章「メヌエット」は親しみやすい主題に始まります。ヴァイオリンで始まります。トリオにはホルンの鮮やかなソロがあります。クラリネットも楽しそうです。第4楽章の主題と変奏は軽快な主題が大変きれいです。続く変奏はスタッカートが生き生きしています。ヴァイオリンの変奏は見事な演奏です。木管楽器の変奏も楽しそうに聞こえます。ホルンとファゴットの変奏も良い響きです。第5楽章「スケルツォ」はホルンの太い響きで始まります。このホルンがリードするところが楽しいです。トリオではチェロが優雅に歌います。第6楽章は序奏でホルンが哀愁的な主題を吹いています。ヴァイオリンが続きます。プレストからは息の合った見事なアンサンブルを聞かせます。ヴァイオリンが主題を提示します。ホルンの響きが印象的です。後半にヴァイオリンのカデンツァが入ります。
 ウィーン交響楽団のメンバーによる演奏はさすがに素晴らしい響きを出しています。


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