メシアン/恒星の呼び声

ジョハンナ・ランディ(2017〜18)
CD(MSR Classics MS 1684) 

峡谷の歌〜無伴奏ホルン作品集
1.メシアン/恒星の呼び声
    〜「峡谷より星たちへ」より
2.ヴォスク/幻想的小品
3.サロネン/コンサート・エチュード
4.J.S.バッハ/無伴奏パルティータ BWV.1013
5.コールマン/夜の嵐
6.クロル/ラウダツィオ(賛美)
.マックスウェル・デイヴィース/シー・イーグル
8.デッカー/峡谷の歌〜ホルンと弦楽のための

 ジョハンナ・ランディ(ホルン)(1〜8)
 エレン・チェンバレン(ヴァイオリン)(8)
 サラ・トーイ(ヴィオラ)(8)
 ロバート・チェンバレン(チェロ)(8)
 録音 2017年8月〜2018年1月

 ジョハンナ・ランディはアメリカのホルン奏者。ツーソン交響楽団の首席ホルン奏者です。
 メシアンの「恒星の呼び声」は「峡谷より星たちへ」の第6楽章で無伴奏ホルンで演奏されます。その技法は多彩でゲシュトップ、フラッタータンギングなどや穏やかなソロで星の音楽を表現しています。ランディの表現力は素晴らしいものです。
 ジェイ・ヴォスク(1948〜)の「幻想的小品」は2016年の作品、独奏ホルンのために書かれており、5つの小品で構成されています。第1曲「ステディ」、第2曲「スピリテッド(元気のよい)」、第3曲エクスプレシヴ(表情豊かに)」、第5曲「プレスト」となっていて、ランディのテクニックの素晴らしさに驚きます。
 エサ=ペッカ・サロネン(1958〜)の「コンサート・エチュード」は2000年の作。無伴奏ホルンの難曲です。多彩なテクニックを使う作品ですがランディは難なく演奏しています。
 .バッハの無伴奏パルティータBWV1013はフルートのために書かれた作品です。これをホルンで吹くのは素晴らしいことです。4つの舞曲の組曲です。
 ダン・コールマン(1972〜)はアメリカの作曲家です。「夜の嵐」は2017年に無伴奏ホルンのために書かれています。これが世界初録音。穏やかに始まります。やがて強風のようなロングトーンが聞こえてきます。ほとんど穏やかな音楽ですが最後に厳しいフレーズがあります。穏やかな「嵐」です。
 ベルンハルト・クロル(1920〜2013)の「ラウダツィオ(賛美)」は1966年の作で無伴奏ホルンで演奏されます。祈りの歌です。
 ピーター・マックスウェル・デイヴィース(1934〜2016)の「シー・イーグル(海鷲)」は1982年にワトキンスのために書かれました。3つの小品で構成されていて、第1曲「アダージョ」、第2曲「レント」、第3曲「プレスト・モルト」になっています。悠々と空を飛ぶ海鷲を表現したようです。第3曲は動きの速い狩のようです。
 パメラ・デッカー(1955〜)の「峡谷の歌」は弦楽三重奏とホルンのための小品です。大変美しい音楽です。原曲はホルンとピアノの作品ですが2017年にホルンと弦楽に編曲されています。
 久々に無伴奏ホルン作品を録音したよいアルバムです。


トップへ
戻る
前へ
次へ