ヤナーチェクのホルン作品

組曲「青春」/リチャード・ワトキンス(2015)
CD(CHANDOS CHAN 10876)

20世紀の木管室内楽作品集 
1.リゲティ/6つのバガテル
2.バーバー/夏の音楽Op31
3.ニールセン/管楽器のための五重奏曲Op43
4.ヒンデデミット/小室内音楽Op24−2
5.ヤナーチェク/組曲「青春」〜木管六重奏のための

  ロンドン・ウィンズ
  マイケル・コリンズ(クラリネット&指揮)
  フィリッパ・デイヴィーズ(フルート)
  ギャレス・ハルス(オーボエ、コール・アングレ)
  リチャード・ワトキンス(ホルン)
  ロビン・オニール(ファゴット)
  ピーター・スパークス(バス・クラリネット)(5)
   録音2015年5月28&29日

 マイケル・コリンズ率いるロンドン・ウィンズによる木管楽器のための20世紀室内楽作品集です。いずれも人気の高い木管五重奏の作品です。ヤナーチェクの作品のみ六重奏です。
 リゲティの「6つのバガテル」は木管五重奏のための作品で1953年の作。ウェーベルンのように12音技法の作品で無調性の曲でかなり難解のものです。ロンドン・ウィンズはこの作品を1995年にも録音していました。演奏は見事です。
 バーバーの「夏の音楽」も木管五重奏のための作品で1955〜56年に書かれています。1956年に初演されたこのアメリカ音楽はドイツやフランスの作品とは趣が違いますが、この作品は大変美しい響きがあります。
 ニールセンの「管楽器のための五重奏曲」は1922年の作品。3つの楽章で構成されています。第1楽章「アレグロ・ベン・モデラート」ホルンの哀愁的な主題が冒頭から歌われます。ワトキンスのホルンは表現力が豊かで素晴らしい響きです。フルートの美しさも特筆もの。まるで小さなシンフォニーのようです。第2楽章「メヌエット」は美しい主題が流れます。第3楽章はコール・アングレが印象的なアダージョに続いて主題と変奏になります。ホルンの変奏は華やかです。
 ヒンデミットの「小室内音楽」は4つの小品からなる組曲で1922年の作品。第2曲のワルツにはホルン・ソロがあります。ワトキンスのソロが聴きものです。
 ヤナーチェクの組曲「青春」は木管六重奏のための作品で1924年に書かれて、4つの楽章で構成されています。バス・クラリネットが加わって充実した響きになっています。


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