ヤナーチェクのホルン作品

コンチェルティーノ/ルドルフ・ベラーネク(1972)
CD(SUPRAPHON SU 3812-2)2枚組

ヤナーチェク/ピアノ&室内楽作品集
CD1
1.組曲「草かげの小径にて」〜第1集
2.ピアノ・ソナタ「1905年10月1日街頭にて」
3.霧の中で
CD2
4.コンチェルティーノ
5.カプリッチョ「挑戦」

 ヨゼフ・パーレニーチェク(ピアノ)(1〜5)
 ルドルフ・ノヴォサート(ヴァイオリン)(4)
 ヴァーツラフ・コロウフ(ヴァイオリン)(4)
 ヤロフラフ・クロフト(ヴィオラ)(4)
 アロイス・リビン(クラリネットE♭)(4)
 カレル・ドロウヒー(クラリネットB♭)(4)
 ルドルフ・ベラーネク(ホルン)(4)
 イルジー・フォルマーチェク(ファゴット)(4)
 フランティシェク・チェフ(フルート)(5)
 イルジー・ホラーク(トランペット)(5)
 ヨゼフ・ストゥフリー(トランペット)(5)
 ミロスラフ・シュティンドル(トロンボーン)(5)
 ヤロミール・ハヴェル(トロンボーン)(5)
 ミロスラフ・ヘイダ(トロンボーン)(5)
 アントニーン・ケットネル(テノール・テューバ)(5)
  録音 1972年11月13&14日(1〜3)
      1972年9月5〜7日(4&5)
      ドヴォルザーク・ホール

 チェコのピアニスト、ヨゼフ・パーレニチェクとチェコの演奏家によるヤナーチェクのピアノ曲と室内楽作品です。
 ヤナーチェクの組曲「草かげの小径にて」は第1集(10曲)と第2集(5曲)があります。この第1集では10曲の小品が演奏されます。「我らの夕べ」「落ち葉」「一緒にお出で」と標題の付いた曲もあります。パーレニチェクのピアノ演奏は穏やかな雰囲気を豊かな表現力で演奏しています。
 ピアノ・ソナタ「1905年10月1日街頭にて」は1906年の作品。これはある殺人事件を題材にしたもので、第1楽章「胸騒ぎ」、第2楽章「死」の2つの楽章です。ヤナーチェクは2つの楽章の初演後に第3楽章のスケッチを破棄したそうです。バーレニーチェクのピアノは素晴らしい演奏です。
 ピアノ作品の「霧の中で」は第1楽章「アンダンテ」、第2楽章「モルト・アダージョ」、第3楽章「アンダンティーノ」、第4楽章「プレスト」となっています。パーレニチェクのピアノは表現力が豊かで大変素晴らしい響きです。濃い霧や心の中の霧などの情景に光が差したような雰囲気も感じさせる見事な演奏です。
 「コンチェルティーノ」は2つのヴァイオリン、ヴィオラ、クラリネット、ホルン、ファゴットとピアノのための作品です。4つの楽章で構成されていて全員の演奏は第3、第4楽章だけです。第1楽章のモデラートはホルンとピアノで演奏されます。単調な主題と動きのある主題があります。ベラーネクのホルンは明るい響きでボヘミアのホルンらしいきれいな演奏です。ホールによく響いています。ピアノのパーレニチェクの演奏もよい響きです。第2楽章のピュー・モッソはクラリネットとピアノのデュオです。クラリネットが華やかで忙しく歌います。ピアノも大変素晴らしい響きです。ホールによく響きます。第3楽章のコン・モトは全員の演奏になりますが、ピアノとヴァイオリンが目立ちます。ホルンはほとんど和音になります。第4楽章のアレグロも全員の演奏です。ピアノの響きに圧倒されますが、ホルンのフレーズも聞こえます。ヤナーチェクの素晴らしい作品のひとつです。
 「カプリッチョ」は「挑戦」の副題があり、左手ピアノ、フルート、2本のトランペット、テノール・テューバと3本のトロンボーンで演奏されます。第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「アレグレット」、第4楽章「アンダンテ」となっています。第1楽章と第2楽章ではテノール・テューバがホルンのように聞こえてくるのが楽しいです。金管楽器の中にフルートが響くのが印象的です。第4楽章もトロンボーンとフルートの響きがきれいです。パーレニチェクのピアノが大変素晴らしい響きです。チェコの金管楽器は明るい響きが印象的です。絶賛したいです。


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