ケリー・ターナーのホルン作品
ホルン作品全集;第1集/ケリー&クリスティーナ・マッシャー=ターナー(2019) |
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CD(NAXOS 8.579050)
ターナー/ホルン作品全集;第1集
1. 暗闇の中のロウソクOp86
〜ホルンとピアノのための(2016)
2.クープラン変奏曲「ラ・バンドリーヌ」Op71
〜ホルンとピアノのための(2014)
3.日暮れて四方は暗く(讃美歌39番)Op79
〜ホルンとピアノのための(2018)
4.暗い嵐の夜だったOp12
〜ホルンとピアノのための幻想曲(1987/2019)
5.ホルン・ソナタOp13(1987/2019)
6.シャコンヌOp26
〜3本のホルンのための(1994)
7.無伴奏ホルンのための組曲Op85(2017)
世界初録音(1〜3、6&7)
クリスティーナ・マッシャー=ターナー(ホルン)
(1、3、5&6)
ケリー・ターナー(ホルン)(2、4、6&7)
フランク・ロイド(ホルン)(6)
ローレッタ・ブルーマー(ピアノ)(1〜5)
録音 2019年2月21〜24日ウィーン
ケリー・ターナーのホルン作品全集の第1集です。5つの作品は世界初録音になります。ターナー夫妻の録音ですが、シャコンヌにはフランク・ロイドが参加しています。
「暗闇の中のロウソク」はホルンとピアノのための作品で2016年に書かれています。クリスティーナ・マッシャー=ターナーはブリュッセル・フィルハーモニーの首席ホルン奏者です。この作品は「暗闇のロウソク」という中国のことわざをもとにしています。暗闇の中に明かりをさがして、そして見つけるような、そんな物語を感じさせます。ミュートを使うと暗さを感じます。第1部と第2部になっていて短い第2部は明るい雰囲気を表現しているようです。
クープラン変奏曲「ラ・バンドリーヌ」はホルンとピアノのための作品で2014年の作品。これはケリー・ターナーがホルンを演奏しています。クープランの「ラ・バンドリーヌ」から主題を使って変奏曲にしています。流暢なホルンが素晴らしい演奏です。7つの変奏曲があり、ターナーの多彩な技巧を駆使しながら演奏しています。素晴らしい作品で世界初録音です。
「日暮れて四方は暗く(讃美歌第39番)」はホルンとピアノのための作品で2018年に書かれています。この作品は讃美歌にインスピレーションを受けて作曲したものです。クリスティーナがホルンを演奏しています。冒頭から暗さを感じさせる音楽ですが、やがてテンポの速い明るい音楽になります。そしてまた暗闇になり、明るい音楽が交互に歌われます。10分近い大きな作品です。
「暗い嵐の夜だった」はホルンとピアノのための幻想曲です。原曲は1987年にホルンとオルガンのために書かれていました。これを2019年にホルンとピノのために編曲しました。これはケリー・ターナーの演奏です。暗い夜の作品が続きますが、この作品は嵐の夜ですから激しい音楽にもなります。ピアノとホルンが嵐を表現しています。雄大で力強い音楽が流れます。名演です。
ホルン・ソナタは1987年の作品で2019年に改訂された版でクリスティーナが演奏しています。第1楽章「アレグロ」は快適なテンポでホルンが流麗な演奏をします。見事なものです。第2楽章「アンダンテ」は美しいホルンの主題が流れます。後半には力強いホルンが聴かれます。第3楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」は軽快な主題が力強く歌われます。演奏してみたくなるような素晴らしい作品です。
「シャコンヌ」は3本のホルンのための作品で1994年に書かれています。ターナー夫妻とフランク・ロイドの3人の演奏です。これも世界初録音です。バッハのシャコンヌにインスピレーションを受けたそうで、ターナーは3本のホルンの三重奏として書きあげました。素晴らしいアンサンブル作品です。3人のソリストが作り上げるシャコンヌは大変素晴らしいものです。
「無伴奏ホルンのための組曲」は2017年の作品。ケリー・ターナーの演奏で世界初録音です。第1曲「プレリュード」、第2曲「アルマンド」、第3曲「サラバンド」、第4曲「ジーグ」になります。この作品はバッハの無伴奏チェロ組曲を参考にしてホルンのために買いたものです。バッハの作品を聴いているかのような雰囲気もあります。バロック風の素晴らしい作品です。 |
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