その他のホルン作品2

スモーリー/自然災害の犠牲者への悲歌/ダリル・プールセン
CD(TOCCATA TOCC-0501)

スモーリー/ピアノ、声楽作品と室内楽作品集
1.ピアノのための小品(1990)
2.9つの生活〜ネコについてのソプラノと
        ピアノのための歌曲集(2008)
3.カプリッチョ 第1番(1966)
4.舟歌(1986)
5.コンクール用小品(2008)
6.ピアノのための小品 I-V(2008)
7.ピアノの黒鍵と白鍵のための3つの練習曲
8.自然災害の犠牲者への悲歌
 〜ホルンと4つのタムタムのための(2005)

 タリン・フィービッグ(ソプラノ)(2)
 ダリル・プールセン(ホルン)(8)
 ジェームズ・カドフォード(ヴァイオリン)(3)
 ダニエル・ヘルスコヴィチ(ピアノ)(1、3〜7)
 スコット・デイヴィー(ピアノ)(2)
 ロジャー・スモーリー(タムタム)(8)
 録音 2018年2月13日(2)
     2018年3月28日(3)
     2018年3月29日(1、4〜7)
     2005年(8)

 イギリス出身の作曲家ロジャー・スモーリー(1943〜2015)の作品集です。
 「ピアノのための小品」は1990年に書かれた作品で、このアルバムの前奏曲のようになっています。
 「9つの生活〜ネコについてのソプラノとピアノのための歌曲集」は2008年に書かれた作品です。猫の生態を9つに分けて歌ったものです。ソプラノにぴったりの楽しい歌曲集です。ピアノが歩き回る猫のようなリズムを奏でるのが面白いです。
 「カプリッチョ 第1番」はヴァイオリンとピアノのために書かれた1966年の作品。ヴァイオリンが多彩な表現力でこの奇想曲を演奏しています。ピアノにとってもこの作品はリズムの難しそうなところもあります。中間部ではヴァイオリンがピツィカートを奏でて良い雰囲気を出しています。後半には無伴奏ヴァイオリンのカプリースのような演奏もあって素晴らしい演奏です。
 「舟歌」は1986年の作品。ジョン・ホワイトの50歳の誕生日を記念して書かれています。ロマン的なピアノ小品です。
 「コンクール用小品」は2008年のシドニー国際ピアノ・コンクールのために書かれました。冒頭から表現力を試されるようなフレーズが続きます。素晴らしいピアノ曲です。
 「ピアノのための小品 I-V」は1962〜65年の作品。5つの小品で、それぞれにテンポ速度の指定があります。楽しい小品集です。
 「ピアノの黒鍵と白鍵のための3つの練習曲」は2002〜2004年に書かれた作品。第1曲「ガムラン」は左手のみで演奏しますので低音がよく響きます。第2曲「常動曲」は右手のみによる演奏です。片手でもここまで表現できるという素晴らしい曲です。第3曲「対話」は普通に両手でピアノを演奏します。右手で黒鍵を、左手で白鍵を叩くという風変わりな演奏をするところはユニークです。最初は片手で、そして両手で合奏になります。
 「自然災害の犠牲者への悲歌」はホルンと4つのタムタムのために2005年に書かれた作品。 2005年に西オーストラリア大学で演奏、録音されたものです。タムタムの響きは災害を思わせるものです。ホルンは悲しみを歌います。この作品はタムタムをバックにホルン独奏という珍しい組み合わせですが、ホルンの歌は素晴らしいものです、世界初録音になります。


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