その他のホルン作品

メルテンス/ポセイドン、他/J.D. ショー(2011)
CD(SUMMIT DCD586)

想像の物語
1.メルテンス/ポセイドン
2.ベッケル.Jr/グラス・ビード・ゲーム
3.ピアソラ〜ショー編/ピアソラ・トリロジー
4.デヨング/ミスティック・ダンス

 J.D. ショー(ホルン)(1〜4)
エリック・ロンバーク=ケンドル指揮
ニューメキシコ大学管楽シンフォニー
録音 2011年4月18〜20日

 ホルンと管楽器オーケストラによるアルバムです。J.D.ショーはアメリカのホルン奏者、ニューメキシコ大学のホルンの教授です。ホルンをローラント・ベルガー、デヴィッド・クレビール、フィリップ・マイヤーズに師事しています。
 ハーディ・メルテンスの「ポセイドン」はホルンと7つの小品で構成されています。第1曲「海からの起こり」、第2曲「黄金の馬車での航海」、第3曲「馬を創造する」、第4曲「メドゥーサの密通」第5曲「アテネの怒り」、第6曲「女神ガイアの愛」、第7曲「ポセイドンの誰もが認める神々しさ」となっています。JDショーのホルンは語りかけるように実に素晴らしい演奏です。第3曲は穏やかにロマンスを歌うように美しい主題が流れます。第5曲の独奏ホルンも素晴らしい演奏です。
 ジェイムズ・A・ベッケル.Jrの「グラス・ビード・ゲーム」は3つの曲で構成されています。第1曲「コール・アンド・アウェイクニング」、第2曲「ファーザー・ジェイコブス」、第3曲「マジェスタ−・ルディ・コロネイション・アンド・マーチ 」になります。ホルンと管楽器オーケストラによる演奏です。ここでもJDショーのホルンは滑らかで、素晴らしい演奏を聞かせてくれます。
 アストラ・ピアソラの「ピアソラ・トリロジー」はJDショー自身によるアレンジです。3つの小品で構成されています。第1曲「ブエノスアイレス午前零時」、第2曲「天使のミロンガ」、第3曲「天使の死」になっています。第1曲はピアノとパーカッションのみによる演奏。第2曲は管楽器オーケストラをバックにホルンが天使のミロンガを歌います。ピアソラ独特の響きがあります。第3曲は管楽器とピアノがにぎやかに響きます。アルトサックスの響きが印象的。ホルンのソロはありません。JDショーの編曲ですが、ホルンのソロが入るのは第2曲のみです。
 リック・デヨングの「ミスティック・ダンス」は2004年にJDショーのために書かれました。ホルンと管楽器オーケストラによる演奏です。ホルンが楽しそうに歌います。テンポの変化もあり、ホルンの作品としても魅力的な作品です。


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