デニス・ブレイン
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CD(WARNER CLASSICS 0190295019921)11枚組
CD6
1.モーツァルト/ホルン協奏曲第1番ニ長調K.412
2. 〃 /ホルン協奏曲第2番変ホ長調K.417
3. 〃 /ホルン協奏曲第3番変ホ長調K.447
4. 〃 /ホルン協奏曲第4番変ホ長調K.495
5.J.S.バッハ/「ミサ曲ロ短調 BWV.232」
〜クオニアム
6.R.シュトラウス/4つの最後の歌
デニス・ブレイン(ホルン)
ハインツ・レーフス(バリトン)(5)
エリーザベト・シュヴァルツコップ(ソプラノ)(6)
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
フィルハーモニア管弦楽団
録音 1953年11月12日(1&2)
1953年11月13日(3)
1953年11月23日(4)
1953年7月16日(5)
1956年6月20日ライヴ(6)
デニス・ブレイン生誕100年記念アルバムです。モーツァルトのホルン協奏曲全集とバッハ、R・シュトラウスの作品です。
モーツァルトのホルン協奏曲第1番はブレインのホルンがとても甘くな柔らかな音で流れてきます。数あるこの協奏曲の中でも極めて美しい響きです。カラヤンの音作りも大変美しい響きですから別格の録音になっています。第2楽章では弦楽のレガート、ホルンの優雅な演奏、なんとも言えない天国的なモーツァルトそのものです。
ホルン協奏曲第2番は序奏の美しい弦楽、ホルン・ソロの明るい響き、まろやかなホルンの美しさ、ホルンでこのような音が出るとは不思議なほどの素晴らしさがあります。弦楽の透明感、ホルンの安定した音色、ブレインのとりこになります。第2楽章のこの上ないような美しさ、第3楽章のロンドでは丘に駆け上がるような勢いと美しいホルンの響き、低音の素晴らしさ、タンギングの鮮やかなこと、感動ものです。
ホルン協奏曲第3番はモーツァルトの傑作です。冒頭からブレインのホルンが響きます。ホルンのソロが始まるとまろやかな響きの美しいこと、思わず聞き入ってしまいます。ブレインはこの録音のためにカデンツァを新しく作っていました。その流麗なカデンツァは実に美しい響きです。第2楽章のロマンツェはブレインのホルンの美しさが際立っています。第3楽章のアレグロは軽やかなホルンで、鮮やかなタンギング、そして美しいレガートと絶品の演奏です。
ホルン協奏曲第4番は序奏から弦楽のレガートの美しさがあります。ホルンのソロは緊張感のある響きで、この作品ならではの表現があります。展開部の美しさ、カデンツァは軽やかで高音が美しい素晴らしいものです。第2楽章のロマンツェはこれもまた素晴らしいブレインのホルンが響きます。うっとり聞きほれてしまいます。第3楽章のロンドはブレイン独特のタンギングの響きが流れます。これぞデニス・ブレインのホルンといえる響きです。
J・S・バッハの「ロ短調ミサ」から「クオニアム」はホルンのソロで始まります。ブレインのホルンの素晴らしい響きは続きます。声楽はバリトンによって歌われます。ホルンの伴奏で歌っているようにも聞こえます。
リヒャルト・シュトラウスの「4つの最後の歌」はソプラノの歌曲集の中でも有名な作品です。シュワルツコップはアッカーマンとジョージ・セルとも録音していますが、ブレインがホルンを吹くカラヤンの指揮もまた素晴らしい演奏です。2曲目の「第3曲:眠りにつくとき」では最後にホルンのソロが入ります。そしてホルン・ソロの入る「第2曲:九月」が最後の4曲目になっています。ブレインの甘い響きのホルンが最後に聴かれます。 |
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