シューベルト/八重奏曲

アルベルト・メネンデス・エスクリバーノ(2020)

CD(BIS BIS-2597)

シューベルト/八重奏曲ヘ長調Op166、D803
   〜2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、
    コントラバス、クラリネット、ホルンと
    ファゴットのための

ウィグモア・ソロイスツ
イザベル・ファン・クーレン(ヴァイオリン)
ベンヤミン・ギルモア(ヴァイオリン)
ティモシー・リダウト(ヴィオラ)
クリスティーヌ・ブラウマネ(チェロ)
ティム・ギブス(コントラバス)
マイケル・コリンズ(クラリネット)
ロビン・オニール(ファゴット)
アルベルト・メネンデス・エスクリバーノ(ホルン)
録音 2020年12月11〜13日
 ロンドン、ウィグモア・ホール

 イザベル・ファン・クーレンとマイケル・コリンズが中心となって活動するウィグモア・ソロイスツによるシューベルトの八重奏曲です。 シューベルトの八重奏曲は演奏に1時間もかかる大曲で室内アンサンブルのための交響曲といえます。1824年に書かれており「未完成」と「ザ・グレート」の間になります。シューベルトはホルンを大切にした曲が多いのですが、この曲にも重要なメロディーを吹かせています。
 第1楽章は前奏のアダージョから良い響きを出しています。ホルンとクラリネットが良い響きを出しています。続くアレグロでは整然としたアンサンブルが聞かれます。ファン・クーレンのヴァイオリンとコリンズのクラリネットが良い響きで主題を歌います。続くエスクリバーノのホルンは明るくまろやかな音色で演奏しています。良い響きです。展開部は弦楽が密度の濃い演奏をしています。この楽章では同じ音型が楽器を変えてなんども繰り返されます。再現部はファゴットに始まって主題が各楽器に受け継がれながらホルンのソロが高らかに歌われて終わります。
 第2楽章:アダージョはコリンズのクラリネットで始まる穏やかな雰囲気がきれいです。重なるヴァイオリンの響きもまた美しいです。中間部ではホルンのソロが歌われますが、ヴァイオリンとの対話が大変きれいです。後半も緻密なアンサンブルが聴かれます。ファゴットのやわらかな響きも素晴らしいです。コーダのコントラバスのピツィカートも良い響きです。
 第3楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェは快活なスケルツォです。コリンズのクラリネット、エスクリバーノのホルンが良い響きを出しています。クラリネットとファゴットのデュオも大変よい響きを出しています。トリオの演奏もきれいな響きで、楽しいスケルツォです。ホルンの高音がよく響きます。
 第4楽章:アンダンテは主題と7つの変奏曲、シューベルトの歌劇「サラマンカの友人」から使われた主題に始まります。クラリネットとヴァイオリンが良い響きで演奏しています。第1変奏はヴァイオリンとクラリネットが歌います。後半のファゴットとホルンの絡みもきれいです。第2変奏は勢いもあって良い響きを出しています。第3変奏はエスクリバーノのホルンが大変よい響きです。ファゴットとヴァイオリンもきれいに響きます。後半のホルンは素晴らしい響きです。続くチェロの第4変奏もまた良い響きを出しています。第5変奏は勢いがあります。ヴィオラがよく響きます。第6変奏は穏やかにクラリネットと弦楽が素晴らしい響きを奏でます。第7変奏は速めのテンポで管楽器の響きが素晴らしい。弦楽の響きも素晴らしいです。
 第5楽章:メヌエットはこの曲の中でも最も美しいといえる楽章です。クラリネットの美しい主題が流麗に歌われ弦楽器、ホルンに受け継がれていきます。クラリネット、ファゴット、弦楽器のユニゾーンの美しい響きもあって、優雅なメヌエットです。ファゴットの響きが素晴らしいです。
 第6楽章:アンダンテ・モルト〜アレグロはシューベルトの音楽の美しさがあります。劇的な響きの前奏が大変緊張感のある演奏です。続くアレグロは見事な演奏です。クラリネットの細かいフレーズの演奏は素晴らしいです。まさに小さなオーケストラのようで素晴らしいアンサンブルです。
演奏時間60分50秒。


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