モーツァルト/室内楽作品

ディヴェルティメント第17番&音楽の冗談/ウィーン・モーツァルト合奏団(1970〜74)
CD(DECCA UCCD−7097)
 
1.モーツァルト/ディヴェルティメント第17番
                    ニ長調K334
2.音楽の冗談ヘ長調K522

 ヴィリー・ボスコフスキー指揮
  ウィーン・モーツァルト合奏団
  録音 1973年6月&
       1974年12月(1)
      1970年(2)

 ボスコフスキー指揮のウィーン・モーツァルト・アンサンブルによる演奏です。メンバーはウィーン・フィル団員です。
 モーツァルトのディヴェルティメント第17番は名曲で、6つの楽章で構成されています。第1楽章から親しみやすい主題が流れてきます。弦楽と2つのホルンによる演奏です。第3楽章のメヌエットは数あるモーツァルトのメヌエットの中でも最もよく知られたメヌエット「モーツァルトのメヌエット」としておなじみの主題が歌われます。ウィーン・フィルのモーツァルトは美しい響きです。第4楽章のアダージョは弦楽の美しい響きが素晴らしいです。第5楽章のメヌエットは勢いを感じさせる主題が歌われます。このメヌエットもきれいです。第6楽章のロンドはモーツァルトの作品らしい美しさがあります。これは名曲、名演奏です。
 「音楽の冗談」は辻音楽師が調子っぱずれの演奏するところを皮肉ったようにわざと音をはずさせるところが面白い作品です。4つの楽章で構成されています。これも弦楽と2つのホルンによる演奏です。第1楽章は特におかしいところはありませんが、第2楽章の「メヌエット」ではトリオのホルンで音を間違えて不協和音になるようにしたところが面白いです。この演奏はどのトリオもきれいすぎます。第3楽章の「アダージョ・カンタービレ」は弦楽のみの演奏、冗談抜きで大変美しい響きが流れます。最後のヴァイオリンのカデンツァで少し調子っパズレにさせるのですが、さらっと演奏しています。第4楽章「プレスト」ではにぎやかな響きになります。最後に全体で不協和音を出して終わります。この演奏はホルンもうますぎて冗談とはいえそうもない「音楽の冗談」です。


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