J・S・バッハ/ホルン作品集

クラウディオ・アバド/ミラノ・スカラ座管弦楽団員(1975〜76)
CD(RCA TWCL-3020〜21)2枚組

バッハ/ブランデンブルク協奏曲全集
1.ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
2.     〃       第2番ヘ長調BWV1047
3      〃       第3番ト長調BWV1048
4.     〃       第4番ト長調BWV1049
5.     〃       第5番ニ長調BWV1050
6.     〃       第6番変ロ長調BWV1051

  クラウディオ・アバド指揮
   ミラノ・スカラ座管弦楽団員
   ブルーノ・カニーノ(チェンバロ)
   録音 1975年11月
       1976年5月

  クラウディオ・アバドはブランデンブルク協奏曲全集を2度録音しており、こちらが最初の録音でした。ソリストの記載はありません。
 第1番は速めのテンポの第1楽章が勢いのあるものでオーボエとホルンのバランスもよく流麗な演奏です。第2楽章ではオーボエとヴァイオリンの対話がきれいです。第3楽章のホルンは見事な演奏、ヴァイオリンのソロも絶品。第4楽章のメヌエットは遅めテンポで始まります。ゆったりとした演奏です。第1トリオのオーボエとファゴットは遅いテンポですが響きが素晴らしい。中間部のポロネーズも遅めテンポで演奏しています。第2トリオのホルンとオーボエの部分もやや遅めのテンポで丁寧に演奏しています。メヌエットに戻るとゆったりとしたテンポで終わります。
  第2番はクラリーノ・トランペットとオーボエの響きが素晴らしい。この演奏ではリコーダーではなくフルートが使われています。第2楽章はヴァイオリンとオーボエ、フルートのトリオ・ソナタのようになりますが大変素晴らしい演奏です。第3楽章ではトランペットの高域の音が素晴らしい。オーボエやフルート、ヴァイオリンも良い響きです。
  第3番は弦楽合奏の整然としたンサンブルが聞かれます。響きが明るいです。
第2楽章のアダージョはチェンバロの短いカデンツァが弦楽に重なって終わります第3楽章のアレグロは弦楽の緻密な演奏が素晴らしい。
  第4番は2本のフルートが美しい響きです。アバドはリコーダーではなくフルートを使っています。ヴァイオリンの響きもまた素晴らしいものです。フルートの響きは実に美しい。第2楽章の響きは冒頭の弦楽が素晴らしい。フルートと良い響きを出しています。第3楽章の冒頭はフーガですが、この演奏はさすがに素晴らしいものになっています。
 第5番は弦楽の爽やかな序奏とフルート、ヴァイオリン、チェンバロがトリオ・ソナタのように語り合いながら演奏するバッハの代表的な協奏曲のひとつです。フルート、ヴァイオリンとチェンバロの見事な掛け合いが聞かれます。チェンバロのカデンツァも見事です。第2楽章はチェンバロのとフルートのやわらかな響きとヴァイオリンの対話がきれいです。チェンバロのメロディもまた聴きものです。第3楽章の跳ねるようなリズムはヴァイオリンとフルートの息の合った演奏が聴きどころでしょう。チェンバロの速いフレーズの演奏は凄いです。
  第6番はヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、コントラバスとチェンバロだけによるいわば中低音楽器だけによる演奏です。第1楽章はヴィオラとガンバが主役でシンコペーションの主題が交錯しますが緻密で素晴らしい演奏になっています。第2楽章はガンバが抜けてヴィオラとチェロが優雅に演奏します。第3楽章は全合奏でフーガのように追いかけてゆく主題が繰り返されています。程よいテンポでこれも素晴らしい演奏です。


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