ヤナーチェクのホルン作品

組曲「青春」/フォルカー・アルトマン(1976)
CD(LONDON POCL-4260)

20世紀管楽アンサンブル集
1.イベール/3つの小品
2.ヤナーチェク/組曲「青春」
      〜管楽六重奏のための
3.ヒンデミット/小室内音楽Op24−2
4.リゲティ/木管五重奏のための10の小品
5.フランセ/管楽五重奏曲第1番

 ウィーン管楽合奏団
 ウォルフガング・シュルツ(フルート)(1〜5)
 ゲルハルト・トレチェック(オーボエ)(1〜5)
 ペーター・シュミードル(クラリネット)(1〜5)
 フォルカー・アルトマン(ウィンナホルン)(1〜5)
 フリッツ・ファルトル(ファゴット)(1〜5)
 ホルスト・ハイェク(バス・クラリネット)(2)
 録音 1976年10月(1〜4)
     1978年10月(5)

 ウィーン管楽合奏団による20世紀の管楽アンサンブル集です。
 ジャック・イベール(1890〜1962)の「3つの小品」は1930年の作品。木管五重奏の名作で、デニス・ブレインらの演奏で知られています。ウィーン管楽合奏団のの緻密な演奏は素晴らしいものです。アルトマンのウィンナホルンは独特の明るい響きがきれいです。
 レオシュ・ヤナーチェク(1854〜1928)の組曲「青春」は1924年の作品。この作品は木管五重奏にバス・クラリネットが加わった六重奏です。4つの楽章で構成されています。第1楽章の「アレグロ」は木管楽器が元気に行進するような勢いです。ホルンが応援します。アルトマンの吹くホルンは明るく力強いです。大変素晴らしい響きです。第2楽章の「アンダンテ・ソステヌート」は哀し気な足取りで歩くような音楽です。穏やかなホルンやファゴットも大変きれいです。「青春」にはいろいろな道があります。第3楽章の「ヴィヴァーチェ」は元気そのものです。オーボエやフルートの元気な姿をホルンやファゴットが追いかけます。第4楽章の「アレグロ・アニマート」はフルートとクラリネットが主題を提示すると他の管楽器がにぎやかに応答します。ホルンの明るい響きがきれいです。この「青春時代」を思わせる音楽は楽しいです。これは素晴らしい演奏です。
 パウル・ヒンデミット(1895〜1963)の「5つの管楽器のための小室内音楽Op24−2」は1922年の作品。ヒンデミット27歳の初期の作品です。5つの楽章で構成されています。第1楽章では木管の美しい響きが印象的です。第2楽章ではホルンとファゴットが作り出す和音と、それぞれがソロを歌うなど聴きごたえがあります。第3楽章「穏やかに」は良い響きです。ヒンデミット初期の作品には美しさが感じられます。第4楽章では速いフレーズと優雅なソロが交互に演奏されるのが面白いです。第5楽章は速いテンポで良いアンサンブルが聴かれます。見事な演奏です。
 ジェルジ・リゲティ(1923〜2006)の「木管五重奏のための10の小品」は1968年の作品です。作品はウェーベルンのように12音技法の作品で無調性の曲です。かなり難解のものですが、演奏は見事なものです。
 ジャン・フランセ(1912〜1997)の「管楽五重奏曲第1番」は1948年の作品。フランスの明るい響きを前面に出したような名作です。フランセの独特の音作りがあります。第1楽章の速いフレーズの連続に圧倒されます。アルトマンのホルンが素晴らしい。第2楽章のプレストはスピード感豊かな演奏で素晴らしいものです。第3楽章のアンダンテは主題と変奏です。ここは実にロマンティックといってもよいほどきれいです。第4楽章は「フランスの行進曲のテンポで」となっていて大変楽しい雰囲気です。これは素晴らしい演奏です。


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