アンサンブル

クリーガー/ウィンターズ・イン・ザ・アビス/ザラ・リヴェラ(2012)
CD(Pogus Productions P21079-2)

ウルリヒ・クリーガー/ウィンターズ・イン・ザ・アビス
 1)サン・リット(日が射して)
 2)トワイライト(黄昏、薄明かり)
 3)ミッドナイト(真夜中)
 4)ロウワー・ミッドナイト
 5)ピッチ・ブラック(真っ黒)

  マット・バルビエ(トロンボーン)
  ザラ・リヴェラ(ホルン)
  ポール・リヴェラ(コントラバス・トロンボーン)
  録音 2012年

 ウルリヒ・クリーガーの「ウィンターズ・イン・ザ・アビス」は2006年に書かれていました。その時の楽器編成はコントラバス・フルート、コントラバス・サックスとコントラバス・テューバでした。そして2009年に編曲したときにはトロンボーン、フレンチホルンとテューバでした。この2012年版録音ではテューバではなく、コントラバス・トロンボーンになりました。ブックレットを見ますと、第1曲が第5楽章で、第5曲が第1楽章のようです。演奏は逆順のようです。
 第1曲「サン・リット(日が射して)」は低音のロングトーンの連続で、楽器も分かりにくいほでしたが、ホルンが高い音を出しますとトロンボーンとの違いはわかりました。この作品はメロディのようなところが無くて、ロングトーンの連続です。
 第2曲「トワイライト(黄昏、薄明かり)」は黄昏の空をイメージしたのでしょうか。ここでも低音のロングトーンが続きます。コントラバス・トロンボーンの超低音がよく響きます。途中でホルンの中高音が聴かれますのでほっとします。まさに黄昏(たそがれ)の音楽のようです。
 第3曲「ミッドナイト(真夜中)」も低音のロングトーンが続きます。暗い空を思わせる暗い音のようでもあります。ここでもホルンの中高音が聴かれます。これがメロディならいいのですが、ロングトーンです。演奏は大変だろうと思います。
 第4曲「ロウワー・ミッドナイト」は低いミッドナイトということですから、ここでも低音がどんどん響きます。ホルンとトロンボーンの低音の連続です。
 第5曲「ピッチ・ブラック(真っ黒)」は真っ黒な風景、真っ暗な風景を表現したかのような低音のロングトーンが続きます。ここでは3つの楽器が息を合わせて同じようにロングトーンを演奏しています。中間部にホルンの中高音も聴かれます。面白い作品の演奏です。


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