その他のホルン作品

イウェイゼン/ホルン・ソナタ/スコット・ブルベイカー(1993)
CD(Well-Tempered Productions WTP5172)

エリック・イウェイゼン/室内楽作品集
1.フロスト・ファイア(1990)
2....to cast a shadow again(1991)
3.トランペットと弦楽のための五重奏曲(1990)
4.ホルン・ソナタ(1992)

 アメリカン・ブラス・クインテット(1)
  レイモンド・メイス(トランペット)
  クリス・ゲッカー(トランペット)(1〜3)
  デイヴィッド・ウェイクフィールド(ホルン)
  マイケル・パウエル(トロンボーン)
  ジョン・ロジャック(バストロンボーン)
 ウィリアム・シャープ(バリトン(2)
 コレット・ヴァレンタイン(ピアノ)(2)
 セントルークス室内アンサンブル(3)
 スコット・ブルベイカー(ホルン)(4)
 エリック・イウェイゼン(ピアノ)(4)
 録音 1993年春
  ニューヨーク州立大学リサイタル・ホール

 アメリカン・ブラス・クインテットやアメリカの演奏家によるエリック・イウェイゼンの室内楽作品集です。歌曲もあります。
 「フロスト・ファイア」は1990年の作品で金管五重奏の作品です。3つの楽章で構成されています。第1楽章「ブライト・アンド・ファースト」は金管五重奏の素晴らしい響きに始まります。やがてホルンのきれいな響きも聞かれます。トロンボーンもきれいに響きます。物語の雰囲気も感じられます。第2楽章「ジェントル・アンド・ミステリアス」はミュートを使った演奏に始まります。やがてきれいなホルンやトロンボーンも響きます。後半のミステリアスな演奏は絡み合いのように楽器同士が歌います。第3楽章「テンス・アンド・ドラマティック」は元気なトランペットの演奏に始まります。すぐに金管五重奏の見事な響きになります。トランペットのきれいなソロもあります。ホルンのソロもよい響きです。後半にはミュート演奏もあります。終結部は語りかけのようにドラマティックな演奏です。
 「...to cast a shadow again」は1991年の作品で、ウィリアム・シャープのバリトン、クリス・ゲッカーのトランペットとコレット・ヴァレンタインのピアノによる演奏です。7つの小品で構成されています。第1曲はトランペットのきれいな響きに始まってやがてバリトンの歌が入ります。全曲にわたって、トランペットのきれいな響きに始まって途中からバリトンの歌謡が入るようになっています。なお、4曲目が終わると間奏曲のようにトランペットとピアノによる小品が演奏されています。
 「トランペットと弦楽のための五重奏曲」は1990年の作品です。4つの楽章で構成されています。第1楽章「アレグロ・モデラート」は弦楽に乗ったトランペットのきれいな演奏が素晴らしいです。弦楽の響きもきれいです。第2楽章「スケルツォ:アレグロ・モルト」は華麗な響きのトランペットが歌うスケルツォです。弦の響きもきれいです。第3楽章「エレジー:アダージョ」はきれいな弦の響きと、哀愁的なトランペットの響きが素晴らしいです。第4楽章「アレグロ・アジタート」は元気なトランペットの響き、華麗な弦楽の響きが素晴らしい演奏です。

 「ホルン・ソナタ」は1992年の作品です。スコット・ブルベイカーのために書かれた作品ですから、世界初録音です。作曲者イウェイゼンのピアノによる演奏です。4つの楽章で構成されています。第1楽章「アンダンテ〜アレグロ・モルト」はきれいなホルンの響きに始まります。ピアノもきれいな響きです。主部に入ると細やかなホルンの主題が歌われます。中間部から後半もきれいな響きです。第2楽章「アダージョ」は哀愁的な響きのホルンがきれいに歌います。ピアノもよい響きです。後半にはハイトーンもあります。きれいなホルンです。第3楽章「アレグレット」はミュートを付けたホルンに始まります。すぐにはずしてきれいなホルンの響きになります。中間部は快適なホルンの演奏です。楽しそうな演奏です。終結部にまたミュートをつけて演奏して終わります。第4楽章「レント〜アレグロ・モルト〜プレスト」はピアノの華麗な響きに始まります。そしてホルンが叫ぶように演奏しています。これは見事な演奏です。中間部の素晴らしい響きも聴きものです。プレストではホルンとピアノが素晴らしい演奏です。


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