ロウェル・ショー/ホルン作品

トリッパリー第4番/ミシェル・ステブルトン(1997)
D(MSR MS1132)

無伴奏ホルン作品集
1.ブヤノフスキー/スペイン〜ホルン・ソロの為の
      4つの即興的作品「航海よりの印象」より 
2.ベルンハルト・クロル/ラウダツィオ
3.ポール・バスラー/5つの小品
4.ラディスラフ・クビーク/マジック・ホルン
5.シーグル・ベルゲ/ホルン・ロック
6.ポール・バスラー/マラソン
7.ローウェル・D・グリアー/空虚の周りの殻
8.マルコム・アーノルド/幻想曲
9.オットー・ケッティング/イントラーダ
10.デイヴィッド・ライアン/パルティータ
11. ローウェル・E・ショー/トリッパリー第4番

  ミシェル・ステブルトン(ホルン)
    (ホルン:ヤマハ863使用)
  録音 1997年7月
  フロリダ州立大学レコーディング・スタジオ

 ミシェル・ステブルトンはアメリカの女性ホルン奏者でアメリカのホルン・コンクールで優勝の経験があります。ホルンをルイス・J・スタウトとローウェル・グリアーに師事しました。
 ブヤノフスキーの「スペイン」はホルン・ソロの為の4つの即興的作品「航海よりの印象」の第3曲です。スペインの印象を音にしたもので、フラメンコ風のフレーズも聴かれます。ステブルトンのパワフルなホルンが素晴らしい。
 クロルの「ラウダツィオ」は無伴奏ホルンの定番曲です。ステブルトンの表現力の豊かな演奏があります。バスラーの「5つの小品」は録音の少ない作品ですが魅力的な作品で起伏に飛んだ組曲です。
 クビークの「マジック・ホルン(魔法の角笛)」は1993年の作曲で1997年に改訂されています。ステブルトンのために書かれた小品です。
 ベルゲの「ホルン・ロック」は1972年ノルウェーのフロイディス・リー・ヴェクレのために書かれています。美しい作品です。
 バスラーの「マラソン」はステブルトンの委嘱作品です。1996年に初演されていますが、あらゆる技法を駆使する難曲で、きついことこの上ないような、まさに「マラソン」演奏になります。
 ローウェル・グリアーの「空虚の周りの殻(The Crust Around Emptiness)」は1980年の作で「ジョン・ピールスの想い出に」として作曲されました。ジョン・ピールスはアメリカのホルン奏者で1980年に亡くなっています。追悼の音楽のようにも感じられます。
 アーノルドの「幻想曲」は1966年の作品ですが、CDの時代になってようやく録音されるようになりました。難しい曲ですがステブルトンは見事な演奏をきかせてくれます。
 ケッティングの「イントラーダ」は1958年の作品で原曲はトランペットのために書かれていますが、ホルンで度々演奏されます。デイヴィッド・ライアンの「パルティータ」は1967年の作で第1曲:イントロダクション(序奏)、第2曲:ワルツ、第3曲:ホーンパイプ、第4曲:アリア、第5曲:フィナーレの5曲による小品からなる「組曲です。
 最後のローウェル・E・ショーの「トリッパリー第4番」は3本のホルンのためのエチュードですが、1本のホルンで吹いています。


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