J・S・バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番

ゲルト・ザイフェルト&マンフレート・クリエール(1969)
CD(Ars Nova ARS-008)

ベルリン・フィル/ライヴ・イン・ロシア
1.バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調
2.ショスタコーヴィチ/交響曲第10番ホ短調Op93

  ゲルト・ザイフェルト(ホルン)(1)
  マンフレート・クリエール(ホルン)(1)
  ローター・コッホ(オーボエ)(1)
  ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
   ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
   録音1969年5月29日
     モスクワ音楽院ホール・ライヴ

 カラヤンがベルリン・フィルを率いてロシアへ演奏旅行に行ったときのライヴ録音です。このアルバムはいくつか発売された中の1枚です。来日でも演奏されたブランデンブルク協奏曲第1番とショスタコーヴィチの交響曲第10番が収録されています。カラヤンはこの演奏旅行の前1967年にショスタコーヴィチの交響曲第10番をスタジオ録音していました。
 ブランデンブルク協奏曲第1番はソリストの記載がありませんが首席のザイフェルトやオーボエのローター・コッホのきれいな音色が聞こえますのでまず間違いないでしょう。カラヤン独特のレガートを生かした流麗な演奏、バランスの良さ、そしてベルリン・フィルの完璧なアンサンブルと全盛期の響きがあります。ザイフェルトらの流麗なホルンの和音が素晴らしい。第3楽章の華やかなホルンの響きは楽しくなります。第4楽章のメヌエットはゆったりとしたテンポですが、第2トリオの速いテンポはベルリン・フィルのホルンセクションのうまさを見せ付けるものでしょう。来日の折ザイフェルトは「練習ではもっと速いテンポでやります」と言っていました。
 ショスタコーヴィチの交響曲第10番はカラヤンが唯一録音したショスタコーヴィチの作品でよほど好きだったのか1981年にもデジタル録音していました。作品は4つの楽章で52分という大曲です。なおこの演奏会は作曲者のショスタコーヴィチも聴いていたそうで、静かに始まる劇的な作品はスネアドラムが大きく響くショスタコーヴィチ独特のクライマックスが凄い。


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