その他のホルン作品2
カレヴィ・アホ/ホルン協奏曲(2011)/アンヌ・サルミネン |
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CD(BIS BIS−2036)
カレヴィ・アホ/協奏曲集
1.ホルン協奏曲 (2011)
2.テルミン協奏曲「八つの季節」 (2011)
アンヌ・サルミネン(ホルン)(1)
カロリナ・アイク(テルミン)(2)
ヨン・ストゥールゴールズ指揮
ラップランド室内管弦楽団
録音2013年1月
カレヴィ・アホ(1949〜)はフィンランドの作曲家で、このホルン協奏曲はフィンランドの女性ホルン奏者アンヌ・サルミネンのために書かれました。なおカレヴィ・アホは2010年にはノイネッカーのためにソロ・ホルンのための「ソロ X」を作曲しています。
ホルン協奏曲は5つの部分から構成され切れ目なく演奏されます。序奏はステージ裏からホルン・ソロが歌われ、やがてステージに現れるとステージの奥を左から右へ移動しながら吹いていきます。第2の部分ではステージの前で演奏しています。第3の部分はカデンツァとなりオーケストラをバックに自然倍音を使って演奏してます。その独特の音はまた気持ちの良い響きになっています。第5の部分まで26分の大曲。この作品はホルンと室内オーケストラのために書かれていますので21世紀作品でありながら20世紀初頭の作品のようにも思われる感動的な音楽です。
珍しい「テルミン協奏曲」が録音されています。テルミンという電子楽器は1919年に発明されていました。2つのアンテナの間に手を置いて指の動きで音階を出したりアンテナと左手の距離で音量を調整しますが空中に手をかざして音を出すため無段階の音階になり音色はオンドマルトノそっくりです。このテルミン協奏曲は副題が「八つの季節(八季)」となっていて「秋」「秋の色」「黒い雪」「闇のクリスマス」「冬の霜」「雪塊」「雪解け」「真夜中の太陽」となっていて北欧の自然、季節感を音楽にしたものののようです。秋から太陽のほとんど見えない冬の情景、真夜中でも太陽が沈まない「白夜」などを電子音楽で表現したようです。テルミンをデジタル録音で聴くのは感動です。カロリナ・アイクの正確な音程がまた素晴らしい。 |
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