その他のホルン作品

ジェフリー・アグレル/サウンディングス/ホルンと電子楽器のための即興
CD(MSR MS1529)

サウンディングス/ホルンと電子楽器のための即興
1.ナイグス/サウンディングス〜ホルンと
             ミクスト・メディアのための
2.  〃 /カンヴァセーションI〜ホルンと
            マンダラ・ドラムによる即興
3.  〃 /夜の組曲〜ホルンと
            パーカッションによる即興
4.  〃 /インプロヴ・ソナタ
          〜電子効果ホルンによる即興
5.マニング/ダーク〜ホルン即興と
             ミクスト・メディアのための
6.  〃 /Kyma ディヴェルティメント
     〜ホルン、パーカッション、Kymaによる
7.  〃 /カンヴァセーションII〜ホルンと
          マンダラ・ドラムによる即興
8.パラマラ/ラグナノク・ベイビー〜ホルンと
    インタラクティヴ・エレクトロニクスのための
9.ノイマン/方向転換〜ホルンと
          ミクスト・メディアのための

  ジェフリー・アグレル(ホルン)(1〜9)
  ジェームス・ナイグス(ミクスト・メディア)(1)
  ジョン・マニング(ミクスト・メディア)(5)
  イスラエル・ノイマン(ミクスト・メディア)(9)
  リッチ・オドネル(Kyma、パーカッション)(6)
  アーロン・ウェルズ(マンダラ・ドラム)(2&7)
  ジェイソン・パラマラ(インタラクティヴ・エレクトロニクス)(8)
  ジム・ドレイアー(パーカッション)(3)
  ネイサン・ヨーデル(パーカッション)(3)
  録音 2014年5月14日(1)
      2014年5月23&24日(2、3、6〜8)
      2006年3月21日(4)
      2005年5月10日(5) 
      2008年2月10日(9)

 アメリカのホルン奏者ジェフリー・アグレルによるホルンと電子楽器のための即興音楽です。アグレルは2000年からアイオワ大学で教授をしています。現代音楽の作品ですが、いずれも音響効果のあるもので過激な作品ではありません。
  ジェームス・ナイグス(1987〜)の「サウンディングス」はホルンとミクスト・メディア(マルチ・メディア)のための作品です。ホルンのきれいな響きと音響としてのパーカッションが流れます。
 「カンヴァセーションT」はホルンとマンダラ・ドラムによる即興演奏です。3つの小品で構成されます。
 「夜の組曲」はホルンとパーカッションによる即興演奏です。ミュートのホルンで始まる異様な響きが印象的で多彩なパーカッションの響きも面白いです。3つの楽章で構成されており、第3楽章「土星の輪」はホルンの二重録音でパーカッションとの調和が良い響きです。
 「インプロヴ・ソナタ」は電子効果ホルンによる即興演奏ということですが、この演奏はホルンの多重録音になっています。その電子効果はデジタル処理をかけたもので通常の多重録音よりも音響効果を狙ったものです。面白いです。4つの小品で構成されています。中でも第3曲「アウト・オブ・マイ・ウェイ」は車が走るような効果音を出しています。
 ジョン・マニング(1985〜)の「ダーク」は即興ホルンとミクスト・メディアのための小品です。音響の低音が効果的です。
 KYMAディヴェルティメント」はホルン、パーカッションとKyma(電子プログラム・サウンド)による音楽です。ホルンが主役で多重録音になっています。4つの楽章で構成され、第3楽章「鏡の家」では遠近感を感じさせる多重録音になっています。
 「カンヴァセーションII」はホルンとマンダラ・ドラムによる即興演奏でカンヴァセーション(会話)のようにドラムとホルンの語り合いがあります。2つの小品で構成されます。
 ジェイソン・パラマラ(1977〜)の「ラグナノク・ベイビー」はホルンとインタラクティヴ・エレクトロニクスのための音楽です。ホルンと電子音楽による異次元の世界を現すような雰囲気を感じます。
イスラエル・ノイマン(1966〜)の「方向転換」はホルンとミクスト・メディア(マルチ・メディア)のための音楽です。ここで使われる電子楽器は多彩な響きでホルンのハイテクニックと重なって車の走行のような雰囲気も感じられます。音の移動が興味深いです。ホルンの即興演奏が素晴らしいアルバムです。


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