シューベルト/八重奏曲
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CD(Chandos CHAN8585)
シューベルト/八重奏曲ヘ長調Op166、D803
〜2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、
コントラバス、クラリネット、ホルンと
ファゴットのための
アカデミー室内アンサンブル
ケネス・シリトー(ヴァイオリン)
マルコム・ラッチェム(ヴァイオリン)
スティーヴン・シングルス(ヴィオラ)
デニス・ヴィゲイ(チェロ)
レイムンド・コスター(コントラバス)
アンドリュー・マリナー(クラリネット)
ティモシー・ブラウン(ホルン)
グラハム・シーン(ファゴット)
録音 1987年9月24〜26日
ロンドン/聖シラス教会
シューベルトの八重奏曲は演奏に1時間近くかかるる大曲で室内アンサンブルのための交響曲といえます。1824年に書かれており「未完成」と「ザ・グレート」の間になります。シューベルトはホルンを大切にした曲が多いのですが、この曲にも重要なメロディーを吹かせています。
第1楽章は前奏のアダージョから美しいアンサンブが聞かれます。続くアレグロでは素晴らしいアンサンブルが聞かれます。シリトーのヴァイオリンとアンドリュー・マリナーのクラリネットが良い響きで歌います。続くティモシー・ブラウンのホルンが大変よい響きで軽快な演奏をしています。このアンサンブルは素晴らしい演奏を聞かせてくれます。この楽章では同じ音型が楽器を変えてなんども繰り返されます。再現部はファゴットに始まって主題が各楽器に受け継がれながらホルンのソロで終わります。第2楽章:アダージョはクラリネットで始まる穏やかな雰囲気がきれいです。そしてクラリネットとヴァイオリンの対話が美しいです。中間部では緻密なアンサンブルが素晴らしい。ホルンとヴァイオリンの対話がまたきれいです。
第3楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェは快活なスケルツォです。トリオがきれいです。ユニゾーンの響きがきれいです。ホールの残響がよく響きます。第4楽章:アンダンテは主題と7つの変奏曲、シューベルトの歌劇「サラマンカの友人」から使われた主題に始まります。クラリネットとヴァイオリンの変奏が素晴らしい響きです。クラリネット、ファゴットとホルンの変奏も絶妙です。ティモシー・ブラウンの吹くホルンの変奏がとても流麗で、絡むヴァイオリンもまた良い響きです。ホールの残響がきれいです。続くチェロの変奏も絶妙です。変化に富んだ7つの変奏曲は名作といえましょう。
第5楽章:メヌエットはこの曲の中でも最も美しいといえる楽章です。クラリネットの美しい主題が流麗に歌われ弦楽器、ホルンに受け継がれていきます。クラリネット、ファゴット、弦楽器のユニゾーンの美しい響きもあって、優雅なメヌエットです。第6楽章:アンダンテ・モルト〜アレグロはシューベルトの音楽の美しさがあります。劇的な前奏に続くアレグロはオーケストラのような素晴らしいアンサンブルでまとめています。全6楽章小さい編成ながらもオーケストラを聞いているかのようです。聖シラス教会の残響がよいのでまさに偉大なシンフォニーのようです。
演奏時間59分30秒。 |
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