シューベルト/八重奏曲
アントニー・ハルステッド(ナチュラルホルン)(1988) |
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CD(L'OISEAU LYRE 444 160-2)
シューベルト/八重奏曲ヘ長調Op166、D803
〜2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、
コントラバス、クラリネット、ホルンと
ファゴットのための
エンシェント室内アンサンブル
モニカ・ハジェット(ヴァイオリン)
パブロ・ベズノシウク(ヴァイオリン)
マーティン・ケリー(ヴィオラ)
ティモシー・メイソン(チェロ)
バリー・ガイ(コントラバス)
アントニー・ペイ(クラリネット)
アントニー・ハルステッド(ナチュラルホルン)
フェリックス・ワーノック(ファゴット)
録音1988年10月
イギリスの古楽器団体エンシェント室内管弦楽団のメンバーによるシューベルトの八重奏曲です。
シューベルトの八重奏曲は演奏に1時間もかかる大曲で室内アンサンブルのための交響曲といえます。1824年に書かれており「未完成」と「ザ・グレート」の間になります。シューベルトはホルンを大切にした曲が多いのですが、この曲にも重要なメロディーを吹かせています。
第1楽章は前奏のアダージョから良い響きを出しています。続くアレグロでは整然としたアンサンブルが聞かれます。モニカ・ハジェットのヴァイオリンとアントニー・ペイのクラリネットが甘い響きで歌います。続くハルステッドのナチュラルホルンは素朴な響きで演奏しています。それにしても滑らかに吹くホルンは素晴らしいです。この楽章では同じ音型が楽器を変えてなんども繰り返されます。再現部はファゴットに始まって主題が各楽器に受け継がれながらホルンのソロで終わります。
第2楽章:アダージョはクラリネットで始まる穏やかな雰囲気がきれいです。オリジナル楽器の響きはよいものです。中間部ではホルンのソロが歌われますが、ヴァイオリンとの対話もまたきれいです。第3楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェは快活なスケルツォです。ペイのリードするアンサンブルは明るく表現しています。ホルンの高音がよく響きます。
第4楽章:アンダンテは主題と7つの変奏曲、シューベルトの歌劇「サラマンカの友人」から使われた主題に始まります。クラリネットとヴァイオリンが良い響きで演奏しています。ファゴットとホルンの絡みもきれいです。ハルステッドの吹くホルンの変奏もよい響きです。続くチェロの変奏もまた聞きものです。変化に富んだ7つの変奏曲は名作といえましょう。第5楽章:メヌエットはこの曲の中でも最も美しいといえる楽章です。クラリネットの美しい主題が転調しながら歌われ弦楽器、ホルンに受け継がれていきます。ナチュラルホルンの優雅な響きが流れます。
第6楽章:アンダンテ・モルト〜アレグロはシューベルトの音楽の美しさがあります。劇的な前奏に続くアレグロは見事なフィナーレです。素晴らしいアンサンブルです。演奏時間59分40秒。 |
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