ニールセンのホルン作品

カント・セリオーソ、五重奏曲/ニール・ページ(2013)
CD(cpo 777 872-2)

ニールセン/管楽器のための室内楽曲全集
1.霧が晴れていく(フルートとハープのための)
2.軽快なセレナード
3.オーボエとピアノのための幻想的小品Op2
4.子供たちの戯れ(フルート・ソロのための)
5.クラリネットとピアノのための幻想曲
6.信仰と希望の戯れ(フルートとヴィオラのための)
7.ホルンとピアノのための「カント・セリオーソ」
8.管楽器のための五重奏曲Op43

 アンサンブル・ミッドヴェスト
 シャーロット・ノーホルト(フルート)(1、4、6&8)
 ペーター・クリステイン(オーボエ)(3&8)
 トマゾ・ロンクイッチ(クラリネット)(2、5&8)
 ニール・ページ(ホルン)(2、7&8)
 ヤヴォル・ペトコフ(ファゴット)(2&8)
 サンナ・リパッティ(ヴィオラ)(6)
 ジョナサン・スラート(チェロ)(2)
カトリーヌ・エイガード・ソンスタッド(コントラバス)(2)
マーティン・クヴィスト・ハンセン(ピアノ)(3、5&7)
 ゲシーヌ・ドライヤー(ハープ)(1) 
 録音 2013年1月7〜19日

 デンマークのアンサンブル、アンサンブル・ミッドヴェストによるニールセンの室内楽作品です。
 「霧が晴れていく」はフルートとハープのための作品で、劇音楽「母」の中の1曲です。美しい作品でフルートの小品としても知られています。
 「軽快なセレナード」はクラリネット、ファゴット、ホルン、チェロとコントラバスの五重奏曲です。中低音楽器による編成で華やかではありませんが軽やかな演奏で楽しくなります。それぞれの楽器にメロディが与えられています。
 「オーボエとピアノのための幻想的小品」は1889年23歳の作品で、「ロマンス」と「ユーモレスク」の2つの小品になります。「ロマンス」はシューマンの作品を思わせる美しい作品で「ユーモレスク」はユーモアを感じさせる軽快な曲です。
 「子供たちの戯れ」は無伴奏フルートのための作品。この作品も劇音楽「母」の中の1曲です、アレグレットで穏やかな美しい曲です。
 「クラリネットとピアノのための幻想曲」は1881年ニールセン16歳の時の作品で大変ロマンティックな小品です。
 「信仰と希望の戯れ」はフルートとヴィオラのための作品、この作品も劇音楽「母」の中の1曲です。ヴィオラの作品としても珍しくこのデュオの美しさはまさに絶品です。1分ほどの小品。
 ホルンとピアノのための「カント・セリオーソ(厳粛な歌)」はホルンの重要なレパートリーのひとつです。ニール・ページの演奏は滑らかで表現力も豊か、低音がきれいです。
「管楽器のための五重奏曲」はニールセンの室内楽の代表的な作品といえます。フルート、ホルン、クラリネット、オーボエ、ファゴットの5つの楽器が作り出す響きの素晴らしさは他では聞かれそうにもありません。ホルンの活躍もめざましく、またフルートとオーボエがユニゾーンで吹く絶妙な響きやホルンとファゴットの和音も聞き逃せないでしょう。26分の大作。


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