シューベルト/八重奏曲

アンドレイ・クズネツォフ(1979)
CD(VISTA VERA VVCD-00043)

シューベルト/八重奏曲ヘ長調Op166、D803
   〜2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、
    コントラバス、クラリネット、ホルンと
    ファゴットのための

モスクワ・フィルハーモニー室内管弦楽団ソロイスツ
  エフゲニー・スミルノフ(ヴァイオリン)
  A・コビリアンスキー(ヴァイオリン)
  V・トゥルシン(ヴィオラ)
  A・ヴァシリエヴァ(チェロ)
  ルステム・ガブドゥリン(コントラバス)
  レヴ・ミハイロフ(クラリネット)
  アンドレイ・クズネツォフ(ホルン)
  ヴァレリー・ポポフ(ファゴット)
  録音 1979年6月24日

 モスクワ・フィルハーモニー室内管弦楽団のメンバーによるシューベルトの八重奏曲です。クズネツォフのホルンはロシアのホルンらしい響きです。
 シューベルトの八重奏曲は演奏に1時間以上もかかる大曲で室内アンサンブルのための交響曲といえます。1824年に書かれており「未完成」と「ザ・グレート」の間になります。シューベルトはホルンを大切にした曲が多いのですが、この曲にも重要なメロディーを吹かせています。
 第1楽章は前奏のアダージョから厚く豊かな響きを出しています。続くアレグロでは整然としたアンサンブルが聞かれます。ヴァイオリンとクラリネットが素晴らしい響きで歌います。ミハイロフのクラリネットが大変素晴らしいです。続くクズネツォフのホルンはロシアのホルン独特のヴィブラートをかける明るい響きが素晴らしいです。提示部のリピートはありません。展開部も緻密なアンサンブルで素晴らしい演奏です。クラリネットと弦楽の響きがきれいです。この楽章では同じ音型が楽器を変えて幾度も繰り返されます。再現部はポポフのファゴットに始まって主題が各楽器に受け継がれながらクズネツォフのホルンが高らかに歌われて終わります。第2楽章:アダージョはミハイロフのクラリネットで始まる穏やかな雰囲気が大変きれいです。ホールの響きが素晴らしいです。続くスミルノフのヴァイオリンとの絡みも素晴らしい響きです。木管のユニゾーンの美しい響きは格別です。中間部ではホルンのソロが明るく歌われますが、ヴァイオリンとの対話もまた大変素晴らしい響きです。弦楽とファゴットの響きも素晴らしいです。ホルンも明るく響きます。コーダのコントラバスのピツィカートは大変よく響きます。
 第3楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェは快活なスケルツォです。スミルノフのリードするアンサンブルは流麗な演奏をしています。ミハイロフのクラリネットがよく響きます。ホルンの高音もよく響きます。ファゴットも大変よい響きを出しています。トリオの弦楽もよい響きです。楽しいスケルツォです。第4楽章:アンダンテは主題と7つの変奏曲、シューベルトの歌劇「サラマンカの友人」から使われた主題に始まります。クラリネットとヴァイオリンが良い響きで演奏しています。第1変奏のファゴットとホルンの絡みが大変きれいです。第2変奏は木管が良い響きを出しています。第3変奏はクズネツォフのホルンが大変素晴らしい響きです。まさにロシアのホルンです。ヴァイオリンもきれいに響きます。続くチェロの第4変奏もまた良い響きを出しています。木管とホルンもきれいです。第5変奏は勢いがあります。ヴィオラがよく響きます。第6変奏はクラリネットと弦楽が素晴らしい響きです。第7変奏は速いテンポで管楽器の響きが素晴らしい。弦楽の響きも素晴らしいです。
 第5楽章:メヌエットはこの曲の中でも最も美しいといえる楽章です。クラリネットの美しい主題が歌われ弦楽器、ホルンに受け継がれていきます。クズネツォフのホルンは大変明るいです。クラリネット、ファゴット、弦楽器のユニゾーンの美しい響きもあって、優雅なメヌエットです。ファゴットとホルンの響きが素晴らしいです。第6楽章:アンダンテ・モルト〜アレグロはシューベルトの音楽の美しさがあります。劇的な響きの前奏が大変緊張感のある見事な演奏です。続くアレグロは見事な演奏です。テンポは速めで細かいフレーズの演奏が素晴らしいです。まさに小さなオーケストラによるシンフォニーのようで素晴らしいアンサンブルです。大絶賛したい名演奏です。
演奏時間58分54秒


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