アンサンブル

チューリヒ・ホルンカルテット/ホルン四重奏のためのフランス音楽
CD(MDS Records MDS 3009)

ホルン四重奏のためのフランス音楽
1.ジョルジュ・バルボトゥ/遊戯
2.    〃   /ホルン四重奏曲第1番
3.ウジェーヌ・ボザ/4本のホルンの為の組曲
4.ジャック・フランソワ・ガレ/大四重奏曲Op26
          〜ホルン四重奏のための
5.ジャン・フランセ/ノットゥルノとディヴェルティメント
6.ジャン=イヴ・ダニエル=ルシュール/
         5つの間奏曲
7.アンリ・トマジ/小組曲

  チューリヒ・ホルンカルテット
  ミシャ・グロイル(ホルン)
  ハイナー・ヴァンナー(ホルン)
  カール・フェスラー(ホルン)
  ダヴィッド・アクラン(ホルン)
  録音 1998年12月
    チューリヒ/トーンハレ

 チューリヒ・ホルンカルテットによるフランスのホルン四重奏作品を集めたアルバムです。
 バルボトゥの「遊戯(戯れ)」は4本のホルンが絡み合う面白い作品で、ゲシュトップを使うところが悪戯っぽいです。楽しい演奏です。
 バルボトゥの四重奏曲第1番はアンダンテからアレグレットの単一楽章です。明るいホルンの響きがきれいです。この演奏も素晴らしいです。
 ウジェーヌ・ボザの「4つのホルンの為の組曲」は1952年の作品。6つの小品からなる組曲で第1曲「プレリュード」は夜明けを表現したような穏やかな曲でミュートも使われます。第2曲「狩」は狩猟ホルンの音楽です。ミュートで遠近感を出しているところはいかにも「狩」のようです。第3曲「古い歌」はスコットランド民謡らしくたいへんきれいなメロディが流れます。第4曲「ダンス」はいかにも踊りたくなるようなテンポとメロディです。第5曲「コラール」は4本のホルンの和音が大変きれいな曲です。第6曲「ファンファーレ」は静かに始まり最後にクライマックスを作ります。素晴らしい演奏です。
 ジャック・フランソワ・ガレの大四重奏曲は名曲であり、演奏も多いです。4つの楽章で構成されています。20分を超える大作です。第1楽章の軽やかな演奏、第2楽章:アンダンテ・コン・モトの何とも言えない美しさ、第3楽章:スケルツォの勢いのある演奏など見事な演奏です。第4楽章のヴィヴァーチェはさらに凄いです。ホルン四重奏の魅力たっぷりの演奏です。
 ジャン・フランセの「ノットゥルノとディヴェルティメント」は穏やかな「アダージョ」と賑やかな「アレグロ・モデラート」のの対比が面白いです。
 ダニエル=ルシュールの「5つの間奏曲」は遅いテンポの曲、速いテンポの曲で構成されています。短い5つの小品です。
 アンリ・トマジの小組曲は3つの小品。第1曲は穏やかで美しい主題が歌われます。第2曲の子守歌も美しい作品です。第3曲は賑やかで楽しい小品です。


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