J・S・バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番

ウィーン室内管弦楽団(1950)
CD(SUPRAPHON SU-4213-2)2枚組 

バッハ/ブランデンブルク協奏曲全集
CD1
1.ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
2.      〃       第2番へ長調BWV1047
3.      〃       第3番ト長調BWV1048
CD2
4.ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調BWV1049
5.      〃       第5番ニ長調BWV1050
6.      〃      第6番変ロ長調BWV1051

エディト・シュタインバウアー(ヴァイオリン)
                 (1、2、4&5)
ユルク・シェフトライン(オーボエ)(1&2)
ヘルムート・ヴォビッシュ(トランペット)(2)
エリザベス・シェフトライン(リコーダー)(2&4)
ユルク・シェフトライン(リコーダー)(4)
カミロ・ワナウゼク(フラウト・トラヴェルソ)(5)
ブルーノ・ザイドルホーファー(チェンバロ)(5)
エドゥアルト・メルクス(ヴィオラ)(6)
エディト・シュタインバウアー(ヴィオラ)(6)
フリーダ・リチャウアー(チェロ)
ニコラウス・アーノンクール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)(6)
グスタフ・レオンハルト(ヴィオラ・ダ・ガンバ)(6)
ヨゼフ・メルティン指揮
 ウィーン室内管弦楽団
 録音 1950年モノラル

 ヨゼフ・メルティン指揮のウィーン室内管弦楽団によるブランデンブルク協奏曲全集です。ピリオド楽器による演奏ということですが、ホルンはウィンナホルンを使っているようです。演奏者は記載なく不明です。

 ブランデンブルク協奏曲第1番は第1楽章が程よいテンポで始まり、2本のホルンと3本のオーボエとヴァイオリンが大変きれいに響きます。第2楽章はオーボエのチャーミングな響きとヴァイオリンの対話がきれいな演奏です。第3楽章は良いテンポで2本のホルンが滑らかに演奏しています。1950年ころはこのような演奏だったのでしょう。ヴァイオリンのソロはきれいです。第4楽章のメヌエットは遅めのテンポで始まります。ホルンの響きはきれいです。第1トリオのオーボエ3本とファゴットは遅めのテンポですが、大変きれいな演奏です。ポロネーズはやや速めのテンポで演奏しています。跳ねるようなリズムは元気な演奏です。遅めのメヌエットに続く第2トリオのホルンとオーボエの演奏は遅めのテンポでしっかりと聞かせる見事な演奏です。このメヌエットは素晴らしい演奏です。

 ブランデンブルク協奏曲第2番はヘルムート・ヴォビッシュのバロックトランペットの響きが独特です。またユルク・シェフトラインのオーボエやエリザベス・シェフトラインのリコーダーの響きもきれいです。第2楽章はヴァイオリンとオーボエ、リコーダーのトリオが大変きれいです。通奏低音もよく響きます。第3楽章ではトランペットの高域の音が飛び交いますので華やかです。ヴォビッシュのバロックトランペットは大変素晴らしい演奏です。リコーダー、ヴァイオリンとオーボエの響きもまたきれいです。

 ブランデンブルク協奏曲第3番はアレグロの第1楽章は弦楽の美しさがあります。きれいなアンサンブルです。第2楽章のアダージョは弦楽にチェンバロが重なった短い演奏です。第3楽章のアレグロは緻密な演奏の弦楽が素晴らしいです。

 ブランデンブルク協奏曲第4番の2本のリコーダーはエリザベス・シェフトラインとユルク・シェフトラインによる演奏です。これこそリコーダーの和音と言えるほどのきれいな響きです。シュタインバウアーのヴァイオリンと共に良い響きです。第2楽章のアンダンテはシェフトラインのリコーダーの音色の美しい響きと弦楽の厚い響きが素晴らしいです。第3楽章冒頭の弦楽の響きがきれいです。2本のリコーダーとヴァイオリン・ソロも素晴らしい響きです。

 ブランデンブルク協奏曲第5番は弦楽の爽やかな序奏とフルート、ヴァイオリン、チェンバロが演奏するバッハの代表的な協奏曲のひとつです。カミロ・ワナウゼクのフラウト・トラヴェルソ、エディト・シュタインバウアーのヴァイオリンとブルーノ・ザイドルホーファーのチェンバロの素晴らしい演奏が聞かれます。後半のチェンバロ・ソロも見事なものです。第5番はここが聞きどころです。第2楽章はチェンバロとフラウト・トラヴェルソのやわらかな響きとヴァイオリンのトリオ・ソナタがきれいです。チェンバロのメロディもまたきれいに響きます。通奏低音もよい響きです。第3楽章の跳ねるようなリズムはヴァイオリンとフラウト・トラヴェルソの息の合った演奏が聴きどころでしょう。ザイドルホーファーのチェンバロもこれは見事な演奏です。

 ブランデンブルク協奏曲第6番はヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、コントラバスとチェンバロだけによるいわば中低音楽器だけによる演奏です。第1楽章はヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバが主役でシンコペーションの主題が交錯しますが、緻密で素晴らしい演奏になっています。勢いがあります。第2楽章はガンバが抜けてヴィオラとチェロが優雅に演奏します。第3楽章は全合奏でフーガのように追いかけてゆく主題が繰り返されています。程よいテンポでこれも素晴らしい演奏です。録音もきれいで良いと思います。


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