アンサンブル

ズーラシアン・ブラス/くらしっくすいっちょん/上里 友二(2006)

CD(SUPERKIDS RECORDS SKZB-060922)

ズーラシアン・ブラス/くらしっくすいっちょん
1.ムソルグスキー/「展覧会の絵」〜プロムナード
2.ロッシーニ/歌劇「ウイリアム・テル」序曲
3.ヘンデル/オンブラ・マイ・フ
4.スッペ/喜歌劇「軽騎兵」序曲
5.ハチャトゥリアン/剣の舞
6.マスネ/タイスの瞑想曲
7.オッフェンバック/喜歌劇「天国と地獄」序曲
8.ブラームス/ハンガリー舞曲第5番
9.マスカーニ/歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」
                    間奏曲
10.ビゼー/「カメルン組曲」より
    1)アラゴネーズ
    2)ハバネラ
    3)トレアドール
11.プッチーニ/歌劇「トゥーランドット」
         〜誰も寝てはならぬ
12.モーツァルト/トルコ行進曲
13.ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」〜第1楽章
14.J.シュトラウス/ラデツキー行進曲
   大塚子龍編曲(1&14)
   三澤 慶編曲(2〜4、7&10〜13)
   高橋宏樹編曲(5、8&9)  
   山口尚人編曲(6)

 ズーラシアン・ブラス
 上田 仁(トランペット)
 久良木 文(トランペット)
 上里 友二(ホルン)
 山口 尚人(トロンボーン)
 佐藤 和彦(テューバ)
 三澤 慶(フリューゲル・ホルン)(3)
 岡田 友弘指揮
 録音 2006年7月

 シエナ・ウィンド・オーケストラと新日本フィルハーモニーのメンバーで結成されたズーラシアン・ブラスによる演奏です。岡田友弘の指揮です。
 ムソルグスキーの「展覧会の絵」からプロムナードは大塚子龍の編曲です。ラヴェル編曲同様にトランペットのソロに始まります。これは金管五重奏で大変きれいな演奏です。
 ロッシーニの歌劇「ウイリアム・テル」序曲は三澤慶の編曲です。演奏しているのは序曲の後半にある行進曲風の楽しいところです。トランペットやホルンが元気に歌います。まさにウイリアム・テルです。トロンボーンやテューバも見事な演奏です。
 ヘンデルの「オンブラ・マイ・フ」は三澤慶の編曲です。ヘンデルのラルゴです。ホルンのソロに始まって、間もなくトランペットが歌います。そして編曲者の三澤がフリューゲル・ホルンでたっぷりと歌います。見事な演奏です。
 スッペの喜歌劇「軽騎兵」序曲も三澤慶の編曲です。トランペットのきれいなファンファーレに始まります。その後のホルンもきれいです。トロンボーンやテューバも良い響きです。後半の行進曲風の楽しいところも良い響きです。その後もホルンやトロンボーンがきれいに響きます。
 ハチャトゥリアンの「剣の舞」は高橋宏樹の編曲です。バレエ音楽「ガイーヌ」の中の1曲です。トランペットが見事な演奏です。トロンボーンのスライド音もきれいです。ホルンも良い響きです。速いテンポのこの曲は大変ですが、さすがに素晴らしい演奏です。
 マスネの「タイスの瞑想曲」はトロンボーンの山口尚人が編曲していますので、トロンボーンでソロを演奏しています。ヴァイオリンの名曲ですがこれをトロンボーンで演奏したかったのでしょう。ハイトーンまできれいな演奏です。もちろんトランペットやホルン、テューバも良い響きです。
 オッフェンバックの喜歌劇「天国と地獄」序曲は三澤慶の編曲です。トランペットやホルンがきれいに響きます。速いテンポの部分はホルンがきれいに歌います。迫力もあります。後半のマーチ風の部分はトランペットやトロンボーンが良い響きです。金管五重奏の演奏も良いものです。
 ブラームスの「ハンガリー舞曲第5番」は高橋宏樹の編曲です。トロンボーン、ホルンやトランペットがソロを演奏しています。テューバも良い響きです。素晴らしい金管五重奏です。思わず拍手です。
 マスカーニの歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲は高橋宏樹の編曲です。ホルンに始まります。このきれいな間奏曲はトランペットやトロンボーンも穏やかに響きます。ほとんどがホルンのソロです。素晴らしい演奏です。
 ビゼーの「カメルン組曲」より3曲は三澤慶の編曲です。第1曲「アラゴネーズ」はトランペットがきれいに演奏します。ホルンやトロンボーンも良い響きです。第2曲「ハバネラ」はテューバに始まって、各楽器が良い響きの演奏です。トランペットがソロを演奏しています。第3曲「トレアドール」はカルメンの名曲です。トランペットが華麗に歌います。ホルンも良い響きです。後半のホルンやトロンボーンも良い響きです。見事な演奏です。
 プッチーニの歌劇「トゥーランドット」から「誰も寝てはならぬ」は三澤慶の編曲です。このアリアは穏やかに始まって、やがてホルンが歌います。トランペットも歌います。トロンボーンもきれいに響きます。
 モーツァルトの「トルコ行進曲」はピアノ曲から三澤慶の編曲です。トランペットのソロがきれいです。ついでホルンとトロンボーンがきれいに続きます。華やかなトルコ行進曲です。見事な演奏です。
 ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」から第1楽章は三澤慶の編曲です。金管五重奏による第5番の第1楽章です。提示部は迫力があります。ホルンのファンファーレもきれいな響きです。展開部に入ると、カットがあってオーボエのカデンツァの部分をホルンが演奏しています。そのまま再現部になります。
若干のカットもありますが、見事な演奏です。
 J.シュトラウスの「ラデツキー行進曲」は大塚子龍の編曲です。ライブのようで拍手も入っています。トリオにホルンのソロもあります。
原曲にはない楽しさがあります。拍手喝采でした。


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