J・S・バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番
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CD(SONY SRCR9643〜4)2枚組
バッハ/ブランデンブルク協奏曲全集
CD1
1.ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
2. 〃 第2番ヘ長調BWV1047
3. 〃 第3番ト長調BWV1048
CD2
4.ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調BWV1049
5. 〃 第5番ニ長調BWV1050
6. 〃 第6番変ロ長調BWV1051
ジーン・ラモン(ヴァイオリン)(1、2、4&5)
アプ・コスター(ナチュラルホルン)(1)
デレック・コンロッド(ナチュラルホルン)(1)
ジョン・アバーガー(オーボエ)(1&2)
ワシントン・マクレーン(オーボエ)(1)
マリー=フランス・リチャード(オーボエ)(1)
マイケル・マクロウ(ファゴット)(1)
クリスピアン・スティール=パーキンス(トランペット)(2)
マリオン・フェアブリュッヘン(リコーダー)(2&4)
アリソン・メルヴィル(リコーダー)(4)
マートゥン・ルート(フラウト・トラヴェルソ)(6)
シャーロット・ネディガー(チェンバロ)(1〜6)
ターフェルムジーク・バロック管弦楽団
録音 1993年11月19〜24日(1、3&6)
1994年4月14〜16日(2、4&5)
オリジナル楽器のターフェルムジーク・バロックによるバッハのブランデンブルク協奏曲です。ヴァイオリンのジーン・ラモンが音楽監督をつとめています。
ブランデンブルク協奏曲第1番は速めのテンポで始まり、ナチュラルホルンの独特の響きがあります。大きな響きが特徴でストップ音がきれいです。バロックオーボエとヴァイオリン(ヴァイオリーノ・ピッコロ)が押され気味ですが抑えるとことろが抑えています。ホルンのトリルが素晴らしい。第2楽章はオーボエのチャーミングな響きとヴァイオリンの対話がきれいです。第3楽章は速いテンポでホルンがにぎやかに響きます。ヴァイオリンの響きがきれいです。第4楽章のメヌエットは速めのテンポで演奏しています。ホルンの響きが素晴らしい。第1トリオのオーボエとファゴットはやわらかな響きの交錯が大変きれいです。中間部のポロネーズは大変速いテンポで弦楽が演奏しています。跳ねるようなリズムは目まぐるしくなりひびきます。第2トリオのホルンとオーボエの演奏も速いテンポです。ホルンのストップ音はきれいに響いています。これは大変素晴らしい演奏です。
第2番はクラリーノ・トランペットとバロック・オーボエの柔らかな響きがきれいです。またリコーダーの響きもきれいです。ヴァイオリン・ソロもからんできれいな協奏曲です。第2楽章はヴァイオリンとオーボエ、リコーダーのトリオ・ソナタのようですがこの柔らかな響きの演奏はなんともいえません。第3楽章ではトランペットの高域の音が金属的でないので大変きれいな音になっています。オーボエ、ヴァイオリンとリコーダーも良い響きを出しています。
第3番は弦楽器奏者とチェンバロによる演奏です。厚みのある弦楽の美しさがあります。バッハの豊かなメロディには感服します。第2楽章のアダージョにはヴァイオリンの短いながらも美しいカデンツァが入ります。なおこの短いアダージョは第1楽章の最後になっています。第3楽章のアレグロは弦楽の緻なアンサンブルが素晴らしい。
第4番は2本のリコーダーが主役の名曲です。木管のやわらかい響きがとても素敵です。またヴァイオリンがソロ楽器に加わりますが、ラモンの流麗な演奏がまた素晴らしい。第2楽章はリコーダーと弦楽の作る響きの良さはバロックの魅力でしょう。第3楽章はフーガを演奏する弦楽のうまさ、リコーダーの響きと見事な演奏がききものです。
第5番の演奏はやや速めのテンポで始まります。ソロのフラウト・トラヴェルソ、ヴァイオリン、チェンバロが緊張感のある演奏になっています。またバックの弦楽の美しさが見事です。ネディガーの長大なチェンバロ・ソロも素晴らしい演奏です。この曲の聴きどころです。第2楽章はチェンバロのアルペッジョのあとフルートのやわらかな響きとヴァイオリンの対話がきれいです。チェンバロのメロディもまた聴きものです。第3楽章の跳ねるようなリズムはヴァイオリンとフラウト・トラヴェルソの息の合った演奏が聴きどころでしょう。チェンバロの速いフレーズが凄いです。
第6番はヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ各2とチェンバロの7名による中低音楽器だけによる演奏です。ラモンはヴィオラに持ち替えての演奏です。第1楽章はヴィオラとガンバが主役でシンコペーションの主題が交錯しますがテンポの速い演奏になっています。素晴らしいアンサンブルです。第2楽章はガンバが抜けてヴィオラとチェロが悠々と演奏します。5つの楽器での演奏。第3楽章は全合奏でフーガのように追いかけてゆく主題が繰り返されています。 |
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